20. 乳癌術後4年で発生した脳腫瘍の1例

【症例】65歳 女性 【臨床経過】平成2年7月25日乳癌で乳頭温存の非定型乳房切除術を施行された. 病理組織型は硬癌でT1an0m0 ly(-)v(-)n(-)ER(+)PgR(-)であった. 平成6年6月頃にめまいが出現し, ふらつき, 頭痛も出現した. 他病院のCTで転移性小脳腫瘍が疑われ7月11日に当科に紹介された(図20-1上左;初回治療前). 同日から全脳照射を開始し, 10Gyで症状は軽快し, 腫瘍は縮小した(図20-1上中;10Gy照射後). 全脳32.5Gy, 小脳48.5Gyで照射終了した(図20-1上右;照射終了時). 平成8年12月中旬頃からふらつきが出現徐々に進行した....

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2000, Vol.50 (2), p.204-205
Hauptverfasser: 樋口啓子, 玉木義雄, 杉原志朗, 境野宏治, 中里洋一, 小山徹也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【症例】65歳 女性 【臨床経過】平成2年7月25日乳癌で乳頭温存の非定型乳房切除術を施行された. 病理組織型は硬癌でT1an0m0 ly(-)v(-)n(-)ER(+)PgR(-)であった. 平成6年6月頃にめまいが出現し, ふらつき, 頭痛も出現した. 他病院のCTで転移性小脳腫瘍が疑われ7月11日に当科に紹介された(図20-1上左;初回治療前). 同日から全脳照射を開始し, 10Gyで症状は軽快し, 腫瘍は縮小した(図20-1上中;10Gy照射後). 全脳32.5Gy, 小脳48.5Gyで照射終了した(図20-1上右;照射終了時). 平成8年12月中旬頃からふらつきが出現徐々に進行した. 平成9年1月のMRIで髄膜播種が疑われたが髄液細胞診は陰性であった(図20-1下左;矢印:髄膜播種). MTX 10mgの髄注を施行後ふらつきは軽減し, MRI上病変も消失した. 再度髄注を施行し, めまいは軽減するが動作緩慢で歩行障害は残存した.
ISSN:1343-2826