15. 乳房温存術の適応拡大とその問題点
【目的】過去3年間の温存術症例をもとに, 温存術の適応と限界について検討した. 【対象・方法】平成8年1月から平成11年3月までに行った温存術54症例を対象とし, 適応, 術式の違いにより平成10年1月を境に前期, 後期に分けて検討した. 腫瘍径3cm以下で, 前期にはNTD 2cm以上を原則とし, Quadrantectomy(以下Q)を行い, 後期はNTD 2cm以上でQを, 2cm以下ではLumpectomyを行った. 広範な広がりを示す症例に対しては, 即時再建を併用した温存術を行った. 【結果】乳癌手術症例中, 温存療法を行ったのは35.5%で, 断端陽性率は, 前期20.6%, 後...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2000, Vol.50 (1), p.71-71 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 【目的】過去3年間の温存術症例をもとに, 温存術の適応と限界について検討した. 【対象・方法】平成8年1月から平成11年3月までに行った温存術54症例を対象とし, 適応, 術式の違いにより平成10年1月を境に前期, 後期に分けて検討した. 腫瘍径3cm以下で, 前期にはNTD 2cm以上を原則とし, Quadrantectomy(以下Q)を行い, 後期はNTD 2cm以上でQを, 2cm以下ではLumpectomyを行った. 広範な広がりを示す症例に対しては, 即時再建を併用した温存術を行った. 【結果】乳癌手術症例中, 温存療法を行ったのは35.5%で, 断端陽性率は, 前期20.6%, 後期15.0%であった. 整容的効果が悪い症例は前期より後期の方が少なかった. 即時再建を併用した温存術では, 切除断端はすべて陰性で, 非常に良好な整容的効果が得られた. 即時再建を併用することによる適応拡大は35%であった. 【考察】整容的問題に関係するのは腫瘍の局在, NTDで, 広範な広がりを示す乳癌であっても, 即時再建を併用することにより, 温存術の適応を更に拡大することが可能である. |
---|---|
ISSN: | 1343-2826 |