8. 一般病院精神科病棟における合併症治療の検討
利根中央病院は診療科目12科の準総合病院で, 精神科 は’75年に32床の開放病棟が開設され, ’85年に48床に増床, スタッフの増員を待って’94年からフル稼動となった. 近年, 精神科患者の身体的合併症の治療が問題になっている. 当院では病棟フル稼動となってから, 他院精神科で発生する身体的合併症患者の受け入れ努力をしてきた. 精神科の入院台帳を元に身体的合併症患者の受け入れ状況について検討した. 病棟開設以来26名が入院し, 受け入れ努力を始めた ’94年から急増し最近4年間の受入数は17名で全体の3分の2を占め, 潜在的需要の高さを示した. 合併症の科別では, 整形外科が11名と最も...
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Veröffentlicht in: | The KITAKANTO Medical Journal 1998, Vol.48 (5), p.399-399 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 利根中央病院は診療科目12科の準総合病院で, 精神科 は’75年に32床の開放病棟が開設され, ’85年に48床に増床, スタッフの増員を待って’94年からフル稼動となった. 近年, 精神科患者の身体的合併症の治療が問題になっている. 当院では病棟フル稼動となってから, 他院精神科で発生する身体的合併症患者の受け入れ努力をしてきた. 精神科の入院台帳を元に身体的合併症患者の受け入れ状況について検討した. 病棟開設以来26名が入院し, 受け入れ努力を始めた ’94年から急増し最近4年間の受入数は17名で全体の3分の2を占め, 潜在的需要の高さを示した. 合併症の科別では, 整形外科が11名と最も多く, 内科6名, 外科5名等となっていた. 病名では, 各種の骨折, 悪性腫瘍が各々6名と最も多かった. 原疾患では精神分裂病が23名と殆どを占めた. 通院中の患者, 疾病だけでなく自殺企図などの突発的な外因によるものが各々3割を占めた. 精神科入院だけのケースは少なく, 他科との間を転科しあって治療されたケースが目立った. 一般科と精神科との垣根を低くし, 緊密な科科連携をはかることが, 合併症患者受け入れの前提条件と考えられる. 精神科入院の日当点は全科平均の日当点の42%~62%に留まり, コストパフォーマンスには苦しいものがあった. 合併症患者の受け入れは一般病院に併設された精神科病棟の責務であるが, 同時に受け入れに併う問題も多い. |
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ISSN: | 1343-2826 |