4. 著明な炎症性の縦隔リンパ節腫脹を示した1例
症例 : 37歳, 男性. 主訴 : 発熱, 食欲不振. 既往歴 : 27歳時に肺結核(内服治療). 36歳時に慢性C型肝炎のためインターフェロン療法を施行. 家族歴 : 特記すべき事なし. 現病歴 : 3日前より発熱, 食欲不振が出現したため当院を受診. 胸部単純X線撮影にて両側胸水貯留および縦隔の腫瘤性病変が疑われ入院となった. 入院時現症 : 身長180cm, 体重70kg, 体温37.3℃, 脈拍100/分, 整, 血圧92/72mmHg. 両側鎖骨上窩に腫大したリンパ節を触知. 臨床経過 : 入院時の胸部CTにて上~前縦隔の著明なリンパ節腫脹, 両側の肺炎像および胸水貯留を認めたため...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 1997, Vol.47 (2), p.118-118 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例 : 37歳, 男性. 主訴 : 発熱, 食欲不振. 既往歴 : 27歳時に肺結核(内服治療). 36歳時に慢性C型肝炎のためインターフェロン療法を施行. 家族歴 : 特記すべき事なし. 現病歴 : 3日前より発熱, 食欲不振が出現したため当院を受診. 胸部単純X線撮影にて両側胸水貯留および縦隔の腫瘤性病変が疑われ入院となった. 入院時現症 : 身長180cm, 体重70kg, 体温37.3℃, 脈拍100/分, 整, 血圧92/72mmHg. 両側鎖骨上窩に腫大したリンパ節を触知. 臨床経過 : 入院時の胸部CTにて上~前縦隔の著明なリンパ節腫脹, 両側の肺炎像および胸水貯留を認めたため, 悪性リンパ腫等の縦隔腫瘍や他の悪性腫瘍が当初最も疑われた. しかし各種腫瘍マーカーは全て正常範囲であった. CRPが24.9mg/dlと高値を示したため, 抗生物質(IPM/CS 1g/day, MINO 200mg/day)を投与した結果, 徐々に鎖骨上及び縦隔リンパ節は縮小し, 肺炎, 胸水も消失した. 第29病日に行った鎖骨上リンパ節生検では組織学的に異型細胞は見られず, 炎症の所見のみであった. 症状, 炎症反応も改善し, 経過は良好なため第49病日退院となった. 肺炎, 胸膜炎の起因菌は不明であった. 結語 : 本例のように炎症が原因で著明な縦隔リンパ節腫脹をきたす事は稀であり, 貴重な症例と思われ報告した. |
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ISSN: | 1343-2826 |