5. 当村における脊椎外傷の治療経験

【目的】脊椎外傷患者の救急外来における治療状況を検討してその問題点と対策について考察する. 【方法】1995年1月~1996年7月の間に入院治療した脊椎外傷患者78名を, 年齢・原因・損傷部位・病態別に分類して, 当院の脊椎外傷の動向を紹介する. 救急外来で見逃されやすい症例, 処置に注意を要する症例について, 代表例を示して検討する. 【結果】原因別では, 交通事故36名, 墜転落19名, 転倒19名, スポーツ5名であった. 損傷部位では, 頚椎34名, 胸椎16名, 腰仙椎28名で, 上位頚椎と胸腰椎移行部損傷が多かった. 脊髄完全麻痺症例は6名で, 不全麻痺症例は14名であった. 交通...

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 1997, Vol.47 (1), p.44-44
Hauptverfasser: 橋本俊英, 磯武信, 大宜見網夫, 根岸龍一, 桑原敬史, 野村和重
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】脊椎外傷患者の救急外来における治療状況を検討してその問題点と対策について考察する. 【方法】1995年1月~1996年7月の間に入院治療した脊椎外傷患者78名を, 年齢・原因・損傷部位・病態別に分類して, 当院の脊椎外傷の動向を紹介する. 救急外来で見逃されやすい症例, 処置に注意を要する症例について, 代表例を示して検討する. 【結果】原因別では, 交通事故36名, 墜転落19名, 転倒19名, スポーツ5名であった. 損傷部位では, 頚椎34名, 胸椎16名, 腰仙椎28名で, 上位頚椎と胸腰椎移行部損傷が多かった. 脊髄完全麻痺症例は6名で, 不全麻痺症例は14名であった. 交通外傷で注意すべきは, 上位頚椎損傷で, 麻痺症状なく軽症として搬送され, 単純X線像でも骨折がはっきりしない事があるが, 治療初期から厳重な安静が必要である. また高年齢者は, 転倒などの軽微な外傷で, 骨傷のない頚髄損傷や胸腰椎移行部の圧迫骨折をおこし, 重篤な後遺障害を残す事があり, 注意を要する.
ISSN:1343-2826