オキナワマリンリサーチセンターにおける豚丹毒の発生状況および現状報告

株式会社オキナワマリンリサーチセンター,もとぶ元気村(2003年開設)では,2004年に1例の豚丹毒蕁麻疹型の発生があった。そのため,豚用不活化ワクチンを用いて試験的にワクチン接種を実施した。翌年ワクチン未接種個体で2頭の発症があったが,ワクチン接種個体では1年以上GA価の上昇が継続して認められ発症もなかったため,ワクチン接種を終了した。その後,2017年9月より蕁麻疹型1例,敗血症型2例と豚丹毒が相次いて発生し,また,2018年1月下旬に肝酵素の上昇を示した4頭においても生菌凝集反応にて抗体価32倍以上と上昇が認められたことから,これらの個体は豚丹毒に感染していた可能性が示唆された。そこで,...

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Veröffentlicht in:日本野生動物医学会誌 2019/12/20, Vol.24(4), pp.147-151
1. Verfasser: 山本, 桂子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:株式会社オキナワマリンリサーチセンター,もとぶ元気村(2003年開設)では,2004年に1例の豚丹毒蕁麻疹型の発生があった。そのため,豚用不活化ワクチンを用いて試験的にワクチン接種を実施した。翌年ワクチン未接種個体で2頭の発症があったが,ワクチン接種個体では1年以上GA価の上昇が継続して認められ発症もなかったため,ワクチン接種を終了した。その後,2017年9月より蕁麻疹型1例,敗血症型2例と豚丹毒が相次いて発生し,また,2018年1月下旬に肝酵素の上昇を示した4頭においても生菌凝集反応にて抗体価32倍以上と上昇が認められたことから,これらの個体は豚丹毒に感染していた可能性が示唆された。そこで,本症が多発した理由として餌からの感染を疑い餌魚についてPCR法による検査を行った。その結果,検査した7種のうち2魚種から豚丹毒菌特異的遺伝子断片が検出されたことから,これらの汚染餌魚が感染源になっていると考えられた。
ISSN:1342-6133
2185-744X
DOI:10.5686/jjzwm.24.147