11. 黒毛和種牛のアルカリ性フォスファターゼ活性値とアイソザイムに関する基礎的検討
「はじめに」アルカリ性フォスファターゼ(以下ALP)は生体の細胞膜に広く分布し, アルカリ側に至適pHをもつリン酸モノエステル類を非特異的に加水分解する酵素である. 人では糖鎖構造の違いから数種類の異なる臓器に由来するアイソザイムが存在することが分かっており, 肝・胆道系疾患や骨疾患等の多くの病態の診断治療モニターとして用いられている. しかし牛では活性値についての報告はあるが, アイソザイムについての報告は数例にとどまっている. そのため今回は牛の血清ALP活性値とアイソザイムを検討し, 若干の知見を得たのでその概要を報告する. 「材料および方法」対象牛は, 臨床的に健康な0日齢から900日...
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Veröffentlicht in: | 日本家畜臨床学会誌 2006, Vol.29 (3), p.108-109 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」アルカリ性フォスファターゼ(以下ALP)は生体の細胞膜に広く分布し, アルカリ側に至適pHをもつリン酸モノエステル類を非特異的に加水分解する酵素である. 人では糖鎖構造の違いから数種類の異なる臓器に由来するアイソザイムが存在することが分かっており, 肝・胆道系疾患や骨疾患等の多くの病態の診断治療モニターとして用いられている. しかし牛では活性値についての報告はあるが, アイソザイムについての報告は数例にとどまっている. そのため今回は牛の血清ALP活性値とアイソザイムを検討し, 若干の知見を得たのでその概要を報告する. 「材料および方法」対象牛は, 臨床的に健康な0日齢から900日齢の黒毛和種牛2957頭で, 基本的に午前中採血を実施した. また給餌による影響を検討するため, 350日齢から860日齢までの黒毛和種去勢牛20頭を給餌前, 給餌後1時間, 2時間, 4時間および6時間の計5回採血をした. 採血後1時間以内に血清を分離し, 当日中にALP活性値を, ALPアイソザイムとその他の検査は凍結保存後1週間以内に検査に供した. |
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ISSN: | 1346-8464 |