男性オストメイトの性機能障害と夫婦の性生活満足度
「要旨」本研究では, 男性オストメイトの性機能障害の実態と夫婦の性生活満足度を知ることを目的に, T・N県オストメイト協会の70歳未満の男性オストメイト会員とその妻を対象に質問紙調査を行った. 質問内容は術前の性機能障害に対するインフォームド・コンセントの有無と満足度, 術後の性機能障害の有無, 術前術後の男性オストメイト及びその妻が考える配偶者の性生活満足度, 実際の性生活満足度, 性機能障害の治療の有無と希望する治療などである. 解析は平均値・標準偏差は記述統計を, 性生活満足度は共分散分析を行った. その結果, 研究に同意が得られた男性オストメイトは52名で, そのうち夫婦ペアが確認でき...
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Veröffentlicht in: | 富山大学看護学会誌 2009-03, Vol.8 (2), p.13-23 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」本研究では, 男性オストメイトの性機能障害の実態と夫婦の性生活満足度を知ることを目的に, T・N県オストメイト協会の70歳未満の男性オストメイト会員とその妻を対象に質問紙調査を行った. 質問内容は術前の性機能障害に対するインフォームド・コンセントの有無と満足度, 術後の性機能障害の有無, 術前術後の男性オストメイト及びその妻が考える配偶者の性生活満足度, 実際の性生活満足度, 性機能障害の治療の有無と希望する治療などである. 解析は平均値・標準偏差は記述統計を, 性生活満足度は共分散分析を行った. その結果, 研究に同意が得られた男性オストメイトは52名で, そのうち夫婦ペアが確認できたのは33組であった. アンケートから以下のような結果が得られた. 1). 男性オストメイト33名中31名に何らかの性機能障害が起こっていた. 2). 男性オストメイトと妻は性機能障害についての術前のインフォームド・コンセントに満足していなかった. 3). 男性オストメイトと妻の性生活満足度は手術前に比べ, 手術後は有意に低下していた(p<0.01). 4). 手術後男性オストメイトは, 妻と比べて配偶者の性生活満足度を有意に低く考えていた(p<0.05). 5). 男性オストメイトと妻が希望する性機能障害の治療方法には差があり, 妻は性機能障害に対する治療を求めていなかった. 今後, これらのことを認識した上での医療者側の情報提供の大切さが示唆された. |
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ISSN: | 1882-191X |