周産期におけるオキシトシン値の変化と母親役割獲得過程の関連
「はじめに」今回, 第27回日本心身健康科学学会のテーマ「ライフサイクルからヒューマンを考える-ホルモンと神経科学の立場から-」を開催するにあたり, 周産期におけるオキシトシンの働きについての課題をいただいた. そこで, 自身の研究結果をふまえながら, オキシトシンと母親役割獲得過程との関連について以下に述べる. 「1. オキシトシン」1906年にヘンリー・デールが下垂体の中に出産の経過を加速する物質を発見し, 「迅速な出産」という意味のギリシャ語からオキシトシンと命名された. その後, オキシトシンは乳房から射乳を促す働きがあることも発見され, 出産や授乳に関わる周産期の代表的なホルモンとし...
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Veröffentlicht in: | 心身健康科学 2019, Vol.15(1), pp.42-47 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」今回, 第27回日本心身健康科学学会のテーマ「ライフサイクルからヒューマンを考える-ホルモンと神経科学の立場から-」を開催するにあたり, 周産期におけるオキシトシンの働きについての課題をいただいた. そこで, 自身の研究結果をふまえながら, オキシトシンと母親役割獲得過程との関連について以下に述べる. 「1. オキシトシン」1906年にヘンリー・デールが下垂体の中に出産の経過を加速する物質を発見し, 「迅速な出産」という意味のギリシャ語からオキシトシンと命名された. その後, オキシトシンは乳房から射乳を促す働きがあることも発見され, 出産や授乳に関わる周産期の代表的なホルモンとして認識されている. さらに近年はそれ以外にもはるかに大きな生理学的な役割を果たしていると考えられ, 中でも「安らぎと結びつき」について注目されている. 周産期に関しては動物実験の結果から「母子間の相互作用の増進」, 「母子間の絆の形成」について発表されている. |
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ISSN: | 1882-6881 1882-689X |
DOI: | 10.11427/jhas.15.42 |