2009年大阪における新型インフルエンザの発生とウイルス検出状況

「I. はじめに」2009年4月北米で発生したブタ由来インフルエンザウイルスがヒト-ヒト感染していることが明らかになり[1-3], WHOはこのウイルスによるインフルエンザをpandemic influenza(日本では新型インフルエンザ)とし, 6月11日にフェーズ6を宣言した. 北米での感染拡大が続く中, 日本でも5月にカナダから帰国した高校生が新型インフルエンザであることが, 成田検疫所の検査で明らかになった. 5月16日には神戸の高校生が海外渡航歴とは関係なくこの新型インフルエンザウイルスに感染していることが確定し, 初めて国内発生例が確認された. 大阪府でも16日に府北部にあるA高校...

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Veröffentlicht in:生活衛生 2009, Vol.53 (4), p.226-275
1. Verfasser: 加瀬哲男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:「I. はじめに」2009年4月北米で発生したブタ由来インフルエンザウイルスがヒト-ヒト感染していることが明らかになり[1-3], WHOはこのウイルスによるインフルエンザをpandemic influenza(日本では新型インフルエンザ)とし, 6月11日にフェーズ6を宣言した. 北米での感染拡大が続く中, 日本でも5月にカナダから帰国した高校生が新型インフルエンザであることが, 成田検疫所の検査で明らかになった. 5月16日には神戸の高校生が海外渡航歴とは関係なくこの新型インフルエンザウイルスに感染していることが確定し, 初めて国内発生例が確認された. 大阪府でも16日に府北部にあるA高校でインフルエンザ様患者が多数発生しているとの報告をうけ[4], その日に9検体を調べたところ8検体から新型インフルエンザウイルスに特異的なRNAをリアルタイムRT-PCRで検出した(感染症法でいう症例確定は5月17日). A高校を中心とした新型インフルエンザはその後一旦終息したが, 6月下旬から大阪府南部で再び流行し始め, 7月には大阪府全域に感染拡大した.
ISSN:0582-4176