在日外国人の自覚的健康度について -就労有無による影響
在日外国人数が年々増加している.彼らの健康状態を調査することは,健康増進だけではなく,外国人と既存の地域住民が調和する安全安心なコミュニティ作り,マイノリティの健康権が保障される健全な社会保障システムの構築にもつながる.本研究は,在日外国人の健康状態を調べた上で,就労の有無と自覚的健康度(self-rated health)との関連を分析した.就労の有無に関して,留学ビザの所持者を「就労無」,就労ビザの所持者を「就労有」と定義した.結果,本研究対象者の約半数は何らかの健康問題があると報告され,精神的なストレスが多いことがわかった.就労の有無と自覚的健康度に有意な関連は見られなかったが,日本での...
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Veröffentlicht in: | JOURNAL OF UOEH 2020/09/01, Vol.42(3), pp.267-274 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 在日外国人数が年々増加している.彼らの健康状態を調査することは,健康増進だけではなく,外国人と既存の地域住民が調和する安全安心なコミュニティ作り,マイノリティの健康権が保障される健全な社会保障システムの構築にもつながる.本研究は,在日外国人の健康状態を調べた上で,就労の有無と自覚的健康度(self-rated health)との関連を分析した.就労の有無に関して,留学ビザの所持者を「就労無」,就労ビザの所持者を「就労有」と定義した.結果,本研究対象者の約半数は何らかの健康問題があると報告され,精神的なストレスが多いことがわかった.就労の有無と自覚的健康度に有意な関連は見られなかったが,日本での滞在期間が5年以上の者は「自覚的健康度が悪い」オッズ比が17.0であり,有意に高かった(P = 0.015).「自覚的精神健康度が悪い」と有意に関連する要因は,「就労無」と「過去1年間外来受診回数が1回以上」であった.日本で過ごす留学生の健康を増進させるためには,日本語学校,大学,留学生団体等の教育関連組織で適切なメンタルヘルスケアが行われることが重要と考えられる. |
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ISSN: | 0387-821X 2187-2864 |
DOI: | 10.7888/juoeh.42.267 |