肺多形癌の小腸転移による多発小腸重積症の一例

症例は68歳男性.徐々に増悪する腹痛,嘔吐を認め,当院に救急搬送された.造影CTで空腸及び回盲部腫瘤による多発腸重積が疑われた.また左肺下葉には径5 cm大の原発性肺癌を疑う腫瘤影を認めた.内科的治療による重積解除は困難と判断し,同日緊急手術を施行した.上部空腸,回盲部の2ヶ所に重積所見を認め,空腸部分切除術ならびに回盲部切除術を施行した.病理組織学的検査で転移性小腸腫瘍が疑われた.術後に施行された左肺結節に対する気管支鏡検査の生検結果から,肺多形癌の小腸転移と診断した.今回我々は肺多形癌の小腸転移による多発小腸重積症のまれな一例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する....

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Veröffentlicht in:JOURNAL OF UOEH 2020/03/01, Vol.42(1), pp.83-88
Hauptverfasser: 安達, 保尋, 勝木, 健文, 秋山, 泰樹, 鳥越, 貴行, 平田, 敬治
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は68歳男性.徐々に増悪する腹痛,嘔吐を認め,当院に救急搬送された.造影CTで空腸及び回盲部腫瘤による多発腸重積が疑われた.また左肺下葉には径5 cm大の原発性肺癌を疑う腫瘤影を認めた.内科的治療による重積解除は困難と判断し,同日緊急手術を施行した.上部空腸,回盲部の2ヶ所に重積所見を認め,空腸部分切除術ならびに回盲部切除術を施行した.病理組織学的検査で転移性小腸腫瘍が疑われた.術後に施行された左肺結節に対する気管支鏡検査の生検結果から,肺多形癌の小腸転移と診断した.今回我々は肺多形癌の小腸転移による多発小腸重積症のまれな一例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0387-821X
2187-2864
DOI:10.7888/juoeh.42.83