15. 産業医求人と病院医師求人の比較:本学産業医求人と厚生労働省必要医師数実態調査を通じて
「目的」近年, 医師不足が叫ばれるが病院勤務医においても, 常勤産業医においても需給状況は不明であり比較検討が可能な基礎資料がなかった. しかしながら, 病院勤務医に関しては平成22年の厚生労働省による必要医師数実態調査により各診療科, 都道府県の未充足数が明らかになった. 産業医に関しては本学には多数の常勤産業医求人が寄せられており, 未充足求人数が増化し続けている現況から, 常勤産業医も不足していると考えられる. そこで, 必要医師数実態調査の調査日と同日における, 本学未充足求人数を比較し客観化する試みを行った. 「方法」厚生労働省が平成22年6月1日に全国の病院及び分娩取り扱い診療所1...
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Veröffentlicht in: | JOURNAL OF UOEH 2012-03, Vol.34 (1), p.124-124 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」近年, 医師不足が叫ばれるが病院勤務医においても, 常勤産業医においても需給状況は不明であり比較検討が可能な基礎資料がなかった. しかしながら, 病院勤務医に関しては平成22年の厚生労働省による必要医師数実態調査により各診療科, 都道府県の未充足数が明らかになった. 産業医に関しては本学には多数の常勤産業医求人が寄せられており, 未充足求人数が増化し続けている現況から, 常勤産業医も不足していると考えられる. そこで, 必要医師数実態調査の調査日と同日における, 本学未充足求人数を比較し客観化する試みを行った. 「方法」厚生労働省が平成22年6月1日に全国の病院及び分娩取り扱い診療所10262施設に対して行った「病院等における必要医師数実態調査」の診療科別正規未充足求人数と, 同日付で本学に寄せられている未充足産業医求人を比較した. 「結果」本学に寄せられている同日の未充足の常勤産業医求人は135人, 嘱託産業医等を行う労働衛生機関医の未充足求人91人の合計226人であった. 「考察」本学に寄せられた常勤産業医求人数の未充足数のみで全国の循環器外科, 血液内科等の未充足医師数並であり, 16診療科の未充足求人数を上回ることから, 常勤産業医は他の診療科に比較しても人材が不足している分野と考えられる. また, 常勤産業医の現員数と本学に寄せられた常勤産業医求人が全国の全未充足求人の何割を占めるかという補足率の問題があるが, 現員比の求人倍率も, 他の診療科と比して最も大きいと考えられる. 「結論」常勤産業医は, 病院医師の標榜診療科と比べても医師不足の分野と考えられる. 需要の増減による定員の増減, 退職離職, 他診療科からの転科, 地域間移動等による変化も需給を捉える情報として必要で, 今後の課題である. |
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ISSN: | 0387-821X |