36.睡眠時無呼吸症候群(SAS)と生活習慣病について

[背景]睡眠時無呼吸症候群〔Sleep Apnea Syndrome(SAS)〕は睡眠時に, 閉塞型ないし混合型無呼吸が繰り返され, しばしばいびきを伴い, 睡眠の分断により過度の日中の眠気を伴う病態であるが, SASの安全管理上の問題がクローズアップされ, またその背景としてSASと生活習慣病の関連が指摘されている. 昨年度の学生研究発表にて, SAS症状有所見者において中性脂肪値等が高値であったことを報告した. [目的と方法]今回, K社, M社の社員について, SASスクリーニング検査(アンケートとパルスオキシメーター)の結果および健診データを用いて生活習慣病との関連性について検討を行っ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:JOURNAL OF UOEH 2007-03, Vol.29 (1), p.118-118
Hauptverfasser: 久保隆光, 右田雅子, 加藤杏奈, 蓑原里奈, 上里那沙, 齋藤恒祐, 山崎清玄, 大神明, 村上昌宏, 森本泰夫, 田中勇武
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:[背景]睡眠時無呼吸症候群〔Sleep Apnea Syndrome(SAS)〕は睡眠時に, 閉塞型ないし混合型無呼吸が繰り返され, しばしばいびきを伴い, 睡眠の分断により過度の日中の眠気を伴う病態であるが, SASの安全管理上の問題がクローズアップされ, またその背景としてSASと生活習慣病の関連が指摘されている. 昨年度の学生研究発表にて, SAS症状有所見者において中性脂肪値等が高値であったことを報告した. [目的と方法]今回, K社, M社の社員について, SASスクリーニング検査(アンケートとパルスオキシメーター)の結果および健診データを用いて生活習慣病との関連性について検討を行った. パルスオキシメーターにてODI(Oxygen Desaturation Index)を算出し, 検査時間(睡眠時間)あたりのSpO2-dipの回数3% ODI値が5回以上SAS有所見者とした. 解析は, i)SAS関連症状や生活習慣病についての現状を把握, ii)3% ODI値と, 生活習慣病との関連性の検討, iii)3% ODI値と, ii)で関連が強かった生活習慣病の経年的変化の関連, について検討を行った. [結果]無呼吸を示す割合は, 両社とも15%前後, いびきを示す割合も70%前後であった. 生活習慣病に関するデータにおいて, Tch, 中性脂肪, γ-GTP値において有所見者を示す割合が多かった. Tchや中性脂肪, γ-GTP, 血圧では, 3% ODI 5回以上の群の値は他群に比べ高い傾向にあった. HDL, 血糖は, 3% ODI 5回以上の群の値は他群に比べて差がなかった. 【結論】SASと生活習慣病との関連, 特にTch, 中性脂肪との関連が強いことを認めた.
ISSN:0387-821X