専門家として必要な知識,能力に関する産業看護職の意識調査と産業看護スペシャリスト養成のための大学院カリキュラム試案

我が国の産業保健分野に従事している看護職は, 健康管理関連業務を通して専門職としての役割を果たしてきたが, 役割やその職務範囲は今も検討されている. その教育カリキュラムは産業看護の専門性を系統的に構築されておらず, 大学院の教育課程を含めて検討されている. そこで, 本稿では, 産業保健師を対象に専門職として必要な, 知識・能力について意識調査を行い, 米国の産業看護職の職務と教育の現状も参考に, 大学院の教育課程案について提言した. 意識調査の結果, 産業看護専門職として必要なのは, 看護職としての基礎的な知識・能力の他に, メンタルヘルスと情報処理に関する内容とマネージメント能力であった...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:JOURNAL OF UOEH 2002/09/01, Vol.24(3), pp.313-325
Hauptverfasser: 生嶋, 美春, 石原, 逸子, 川本, 利恵子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我が国の産業保健分野に従事している看護職は, 健康管理関連業務を通して専門職としての役割を果たしてきたが, 役割やその職務範囲は今も検討されている. その教育カリキュラムは産業看護の専門性を系統的に構築されておらず, 大学院の教育課程を含めて検討されている. そこで, 本稿では, 産業保健師を対象に専門職として必要な, 知識・能力について意識調査を行い, 米国の産業看護職の職務と教育の現状も参考に, 大学院の教育課程案について提言した. 意識調査の結果, 産業看護専門職として必要なのは, 看護職としての基礎的な知識・能力の他に, メンタルヘルスと情報処理に関する内容とマネージメント能力であった. 米国では, 産業看護職の役割範囲を化学物質の生態影響を企業内の暴露だけでなく地域まで広げ, 産業・環境・保健・看護をコアカリキュラムとして, 疫学, 統計学, 中毒学, 労働衛生, 安全管理, 人間工学, 経営管理, 研究および公衆衛生政策などが修士課程の教育に導入されていた.
ISSN:0387-821X
2187-2864
DOI:10.7888/juoeh.24.313