男性泌尿生殖器疾患と内分泌撹乱化学物質との関連の検討

内分泌撹乱化学物質の男悟必尿生殖器に対する影響として, 精子数の減少, 尿道下裂や停留精巣等の先天異常, 精巣癌, 前立腺癌が考えられている. そこで, 相互に関連があるといわれる停留精巣と精巣腫瘍についてと前立腺癌についての検討を行った. 1979年の当院の開設より1998年12月までに当科に入院した小児の停留精巣患者95例の術後の予後調査を行った. 停留精巣からの発生が高いと言われる精巣腫瘍の発生は認めなかったが, 調査対象の現在の年齢の最高齢が31歳とまだ若く, さらに長期の調査が必要と考えられた. また, 母親が妊娠中に薬剤を投与されたものも, 流産防止で1名, 腎盂腎炎で1名と少なか...

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Hauptverfasser: 稲富久人, 濱崎隆志, 生山俊弘, 峯田かおり, 原田修治, 小野誠之, 西井久枝, 久保達彦, 日田官, 藤本直浩, 高橋康一, 松本哲朗
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:内分泌撹乱化学物質の男悟必尿生殖器に対する影響として, 精子数の減少, 尿道下裂や停留精巣等の先天異常, 精巣癌, 前立腺癌が考えられている. そこで, 相互に関連があるといわれる停留精巣と精巣腫瘍についてと前立腺癌についての検討を行った. 1979年の当院の開設より1998年12月までに当科に入院した小児の停留精巣患者95例の術後の予後調査を行った. 停留精巣からの発生が高いと言われる精巣腫瘍の発生は認めなかったが, 調査対象の現在の年齢の最高齢が31歳とまだ若く, さらに長期の調査が必要と考えられた. また, 母親が妊娠中に薬剤を投与されたものも, 流産防止で1名, 腎盂腎炎で1名と少なかった. そこで, 精巣腫瘍から停留精巣を検討すると当科で経験した49例の精巣胚細胞腫瘍のうち, 停留精巣より発生したものは5例(10.2%)であった. その中の1例は内分泌撹乱化学物質の関連が疑われたが, 薬剤の特定は出来なかった. 前立腺癌については, Glutathion-S-Transferase M1(GSTM1)とT1(GSTT1), N-Acetyltranseferase2(NAT2)の薬物代謝酵素とVitamin D受容体(VDR)の遺伝子多型と前立腺癌発癌感受性について, 症例対照研究を行った.
ISSN:0387-821X