消化管吻合における吻合部創傷治癒の検討: 吻合方法に関する比較検討

イヌの小腸および大腸を用いた消化管端々吻合の後, 吻合部創傷治癒機転について肉眼的・組織学的観察を行い, さらに断端接合型のGambee吻合と漿膜接合型のAlbert-Lembert吻合に関する比較検討を行った. Gambee吻合・Albert-Lembert吻合ともに吻合部の接合は良好で吻合不全は認めず, 特に粘膜下層における線維芽細胞・膠原線維や新生血管を含む毛細血管の増生が著明であった. 両者の相違点として, Gambee吻合を用いた場合, 層の識別が容易な大腸では消化管壁の層々の癒合が良好で, 特に新生血管や新生結合組織の癒合の場となり, 創傷治癒の主役を果たす粘膜下層の接合に優れ,...

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Veröffentlicht in:JOURNAL OF UOEH 2000/03/01, Vol.22(1), pp.1-6
Hauptverfasser: 平田, 敬治, 小西, 鉄巳, 上田, 優子, 黒崎, 靖嘉, 富崎, 一向, 那須, 幸平, 三橋, 健次郎, 宮内, 大介, 山口, 将則, 伊藤, 英明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:イヌの小腸および大腸を用いた消化管端々吻合の後, 吻合部創傷治癒機転について肉眼的・組織学的観察を行い, さらに断端接合型のGambee吻合と漿膜接合型のAlbert-Lembert吻合に関する比較検討を行った. Gambee吻合・Albert-Lembert吻合ともに吻合部の接合は良好で吻合不全は認めず, 特に粘膜下層における線維芽細胞・膠原線維や新生血管を含む毛細血管の増生が著明であった. 両者の相違点として, Gambee吻合を用いた場合, 層の識別が容易な大腸では消化管壁の層々の癒合が良好で, 特に新生血管や新生結合組織の癒合の場となり, 創傷治癒の主役を果たす粘膜下層の接合に優れ, 組織学的により理想的な吻合方法であると思われた.
ISSN:0387-821X
2187-2864
DOI:10.7888/juoeh.22.1