52. 産業医大職員の健診データに及ぼすライフスタイルの影響

目的:産業医科大学産業医実務研修センターではTHP(心とからだの健康づくり)の概念に基づき職員の健康管理のため独自のシステムを還営している. 今回このTHPシステム導入後1年間の詳細なデータを用い, ライフスタイルと健康との相関について検討し, 今後のTHPの指針となる結果が得られたので報告する. 対象方法:対象は1994年12月から1995年11月の期間に当センターで健康診断を受げた産業医大職員1070名(男性528名, 女性542名)で, ライフスタイルが問診及び健診データに及ぼす影響について主に分散分析法を用いて検討した. 結果:喫煙については, 喫煙者に白血球数の増加とHDL-コレステ...

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Veröffentlicht in:JOURNAL OF UOEH 1997-03, Vol.19 (1), p.99-99
Hauptverfasser: 内田和彦, 中村正, 桃坂泰寛, 鎌田豊彦, 織田進, 高田和美
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:産業医科大学産業医実務研修センターではTHP(心とからだの健康づくり)の概念に基づき職員の健康管理のため独自のシステムを還営している. 今回このTHPシステム導入後1年間の詳細なデータを用い, ライフスタイルと健康との相関について検討し, 今後のTHPの指針となる結果が得られたので報告する. 対象方法:対象は1994年12月から1995年11月の期間に当センターで健康診断を受げた産業医大職員1070名(男性528名, 女性542名)で, ライフスタイルが問診及び健診データに及ぼす影響について主に分散分析法を用いて検討した. 結果:喫煙については, 喫煙者に白血球数の増加とHDL-コレステロールの低下が見られ, 非喫煙者群及び過去に喫煙していた群と比較して統計学的に有意差が認められた. また肥満に関して, 食事速度が速い人や食事を全部食べる人および満腹感を感じるまで食べる人に肥満が多い傾向が見られ, また一日の歩行数が3千歩以下の人にも肥満が多い傾向が認められた. 肥満が健診データに及ぼす影響としては, 肥満の程度が増加するに伴ってγGTPや総コレステロール値の上昇が見られた. 飲酒については, 特に男性の場合, 年齢が上がるにつれて飲酒機会が増加しており晩酌の習慣化が考えられた. それに伴いγGTPや尿酸値の上昇が見られ, 統計学的にも有意差が認められた. 更に精神健康度の指標としてGHQ(General Health Questionnaire)12項目簡易版を使用し, ライフスタイルとの相関を検討した. その結果, 相談相手がいる人や, ストレス解消法を持っている人が, 神経症傾向が低いという結果が得られた.
ISSN:0387-821X