48. 前期青年期における精神健康問題とその関連要因:構造化面接による疫学調査
[目的] 構造化面接により, 前期青年期集団における精神健康問題の発現頻度およびその関連要因を検討する. [方法] 対象:静岡県御殿場市内の2公立中学校の'89-'91年卒業生(N=1,521)に郵送式質問紙調査を行い, 回答を得た304名に本調査への参加を依頼し, 119名(男45, 女74, 平均年齢:19.3±0.9歳)に面接を行った. 対象者の内, 87名(73.1%)は学生であり, 30名(25.2%)は仕事に就いていた. 女子2名は既婚であった. 面接に際して, 書面による承諾を得た. 面接:"こころの健康調査"(TOSHI)によった. 面接...
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Veröffentlicht in: | JOURNAL OF UOEH 1996-03, Vol.18 (1), p.115-115 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [目的] 構造化面接により, 前期青年期集団における精神健康問題の発現頻度およびその関連要因を検討する. [方法] 対象:静岡県御殿場市内の2公立中学校の'89-'91年卒業生(N=1,521)に郵送式質問紙調査を行い, 回答を得た304名に本調査への参加を依頼し, 119名(男45, 女74, 平均年齢:19.3±0.9歳)に面接を行った. 対象者の内, 87名(73.1%)は学生であり, 30名(25.2%)は仕事に就いていた. 女子2名は既婚であった. 面接に際して, 書面による承諾を得た. 面接:"こころの健康調査"(TOSHI)によった. 面接者は医学心理学等の領域の研究者や大学院生より構成され, 4日間の訓練を受けた. 面接は1人当り約2時間をかけ, 1対1の直接面接法により, 対象者の属性生活史離死別および早期虐待体験社会適応ライフスタイル精神科既住歴などについて質問した. 精神科診断は国際疾病分類第10版(ICD-10)の日本版(JCM)に基づき, 不安および気分障害圏の診断を行った. [結果とまとめ] 生涯有病率は, 不安障害では恐怖神経症と強迫神経症が多く, 気分障害ではその他の気分障害が最も多く, 次いでうつ病挿話と躁病をほぼ同数認めた. 小学生の頃, いじめにあった男子は生涯診断での精神障害既往率が高いなど, いくつかのライフイベンツとの関連を認めた. また, 親からの早期虐待体験では, 身体的虐待に比べ, 心理的虐待の方が精神障害既住との関連が強く, 父親からより, 母親からのそれの方が影響が大きいことが伺えた. 運動習慣身体活動との関連では, 気分障害の12ケ月診断で, 身体活動が多い群で有意に有病率が小さくなっていた. 診断ごとの解析で, 身体活動はうつ病挿話とは関連していないが, その他の気分障害(12ケ月診断)とは関連傾向にあることが伺えた. |
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ISSN: | 0387-821X |