日本医学会分科会がホームページで提供している市民向け医学情報の検討

I.はじめに 1997年の第3次医療法改正により, 医療者には患者へ適切な説明を行い, その理解を得るための努力義務が課せられた. さらに2007年の第5次改正ではあらたに患者への情報提供を義務づける条項が設けられた. 「インフォームド・コンセント」という用語は, このことによって患者・市民の間に定着してきたといえる. 「インフォームド・コンセント」は, しばしば「説明と同意」と訳される. 現在, 医療者に十分な「説明」が求められると同時に, 患者・市民には, 説明内容を理解し, 自ら判断して「同意」することが求められている. こうした患者・市民の自己決定を支えるため, 様々なメディア, 方法...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医学図書館 2007/09/20, Vol.54(3), pp.273-278
Hauptverfasser: 牛澤, 典子, 押田, いく子, 松本, 直子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:I.はじめに 1997年の第3次医療法改正により, 医療者には患者へ適切な説明を行い, その理解を得るための努力義務が課せられた. さらに2007年の第5次改正ではあらたに患者への情報提供を義務づける条項が設けられた. 「インフォームド・コンセント」という用語は, このことによって患者・市民の間に定着してきたといえる. 「インフォームド・コンセント」は, しばしば「説明と同意」と訳される. 現在, 医療者に十分な「説明」が求められると同時に, 患者・市民には, 説明内容を理解し, 自ら判断して「同意」することが求められている. こうした患者・市民の自己決定を支えるため, 様々なメディア, 方法によって, 医療情報提供の試みが始まっている. このような状況の中で, 医学的根拠があり, 医療消費者としての市民が理解しやすく, なおかつアクセスしやすい資料の収集, 整備, 提供が急務と考える. そのような資料の一例として, 医師の団体である医学会がそれぞれのホームページで提供する情報が, 市民へ提供する情報として妥当だと仮定してこれを収集評価し, またこれを提供する方法を検討した.
ISSN:0445-2429
1884-5622
DOI:10.7142/igakutoshokan.54.273