特集にあたって

51巻4号の特集は, 「患者図書サービス」を取り上げました. 近年では「患者図書サービス」や「情報のオープンアクセス」などが関心を集めており, 本誌をはじめ図書館関係の雑誌では, 多くの事例や報告が取り上げられています. 昨今このテーマが関心を集める背景には, インフォームドコンセントやセカンドオピニオンといった, 患者自身が治療方法を選択するための医療情報へのニーズの高まりや, 患者の知る権利という, 医療をとりまく時代の変化があると考えられます. 一方で「患者図書サービス」には, 医学情報の提供のほかにも, 患者の入院生活のQuality of Lifeや医学情報に限らない癒しとしての,...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医学図書館 2004, Vol.51 (4), p.316-316
Hauptverfasser: 城山泰彦, 林三恵
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:51巻4号の特集は, 「患者図書サービス」を取り上げました. 近年では「患者図書サービス」や「情報のオープンアクセス」などが関心を集めており, 本誌をはじめ図書館関係の雑誌では, 多くの事例や報告が取り上げられています. 昨今このテーマが関心を集める背景には, インフォームドコンセントやセカンドオピニオンといった, 患者自身が治療方法を選択するための医療情報へのニーズの高まりや, 患者の知る権利という, 医療をとりまく時代の変化があると考えられます. 一方で「患者図書サービス」には, 医学情報の提供のほかにも, 患者の入院生活のQuality of Lifeや医学情報に限らない癒しとしての, 患者に読書の場を提供するという側面があります. 今回「医学図書館」誌で特集を組むにあたっては, 「患者への医学情報の提供」という面に限定して扱うことにしました. 本誌の主な読者層は, 生命科学領域の図書館業務に携わる, いわば情報を提供する側です. また一方の図書館を利用する立場である患者側からも, 3名から意見をいただくことができました. 日頃私たちが気づきにくい点を, ご指摘いただいていると感じました. これから医学情報の提供をどう展開していくべきか, 考えていく必要があるのではないでしょうか. 今回の特集が, 今後の患者図書サービス発展の一助になれれば幸いです. 最後にこの特集の企画にあたっては, 総説をご執筆いただいた奈良岡功氏(財団法人地域社会振興財団)をはじめ, 多くの方々に多大なるご協力をいただきましたことを, 付け加えさせていただきます.
ISSN:0445-2429