国内の医学図書館で絶滅のおそれのある医学雑誌:医学雑誌Red Data1999年版

近年の外国雑誌価格の著しい高騰や為替相場の不安定などにより, 順天堂大学図書館(以下, 当館)では1998年の図書予算のバランスが保てなくなっていた. 図書館は限られた予算内での運用を迫られているため, 1999年購入分からは外国雑誌の購読を大幅に見直すことになった. 1998年初夏に実施したアンケート調査により, 学内の各講座から希望のない雑誌, 希望の少ない雑誌, また利用頻度の低い雑誌などを選定するという方式で購読タイトル数の削減を行った. 結果として, 1999年からは240誌あまりの雑誌を購読中止することが決まった. しかしその後, 他館の図書館報やホームページに掲載されている購読中止リストを見て, 当館と同じような雑誌が購読中止されていることに気付いた. そして当館と同じような雑誌選定方法を用いていれば, どの医学図書館でも購読中止される雑誌は同じような雑誌になりかねないのではないか, という疑問と危機感を持つた.