抗がん剤調製換算シートの開発と評価―外来がん化学療法における薬学的管理支援ワークシートの作成―1

「緒言」近年, 外来がん化学療法は急速に普及し, 治療を安全かつ適正に実施するためにさまざまな安全管理システムが導入されている1,2). 医療安全の担保と調製者の被曝防止という観点から, 薬剤師が専門性を発揮して抗がん剤調製業務を担うことに期待が寄せられ, 患者数が増加している外来化学療法の現場では, 調製業務の効率化も求められている. しかしながら, 薬剤師が調製業務を担当している多施設においても, 実際に混注する注射液量換算のための煩雑な計算については, 手計算により行われているのが現状と思われる. そこで, 愛知県病院薬剤師会オンコロジー研究会第5分科会(以下, 当研究会と略す)では,...

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Veröffentlicht in:医療薬学 2009, Vol.35 (10), p.729-737
Hauptverfasser: 鈴木善貴, 山本倫久, 中根茂喜, 冨田敦和, 花村美帆, 菅原志穂, 栗木玲子, 丸山康典, 伊藤誠一, 斎藤寛子, 中神真寿美, 長谷川信策
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年, 外来がん化学療法は急速に普及し, 治療を安全かつ適正に実施するためにさまざまな安全管理システムが導入されている1,2). 医療安全の担保と調製者の被曝防止という観点から, 薬剤師が専門性を発揮して抗がん剤調製業務を担うことに期待が寄せられ, 患者数が増加している外来化学療法の現場では, 調製業務の効率化も求められている. しかしながら, 薬剤師が調製業務を担当している多施設においても, 実際に混注する注射液量換算のための煩雑な計算については, 手計算により行われているのが現状と思われる. そこで, 愛知県病院薬剤師会オンコロジー研究会第5分科会(以下, 当研究会と略す)では, 注射薬混合調製業務に必要な項目を一覧表形式で整理した「抗がん剤関連情報シート」(以下, 情報シートと略す)を作成した. さらに当該レジメンの調製に必要な薬剤を把握し, 薬剤のセット・用量計算などを支援するツールが必要と考え3-6), 平成18年度には, 悪性リンパ腫「R-CHOP療法」と大腸がん「FOLFIRI療法」のレジメンについて, 鑑査と同時に液量の自動計算が可能な「抗がん剤調製換算シート」(以下, 換算シートと略す)を開発した(第16回日本医療薬学会年会にて報告).
ISSN:1346-342X