スタチン系薬剤の情報提供が服薬コンプライアンスに与える影響の検討: 薬局薬剤師による横紋筋融解症に関する情報提供について
「緒言」スタチン系薬剤はHMG-CoA還元酵素を阻害することで血清コレステロール値を20~30%と強力に低下させ, 冠動脈疾患の1次, 2次予防に有用であることが報告されている1, 2). しかし, スタチン系薬剤による高脂血症の治療は長期間にわたるため, しばしばコンプライアンスの低下が問題となる. スタチン系薬剤の服用を2~5年継続した場合, 副作用の発現やコンプライアス低下などさまざまな要因により服用継続率は約50%~80%だったと報告されている3, 4). コンプライアンスの低下は治療効果を低下させる原因の1つであり, 長期間にわたってコンプライアンスを維持することは大変重要である5)...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 医療薬学 2009, Vol.35(8), pp.542-550 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「緒言」スタチン系薬剤はHMG-CoA還元酵素を阻害することで血清コレステロール値を20~30%と強力に低下させ, 冠動脈疾患の1次, 2次予防に有用であることが報告されている1, 2). しかし, スタチン系薬剤による高脂血症の治療は長期間にわたるため, しばしばコンプライアンスの低下が問題となる. スタチン系薬剤の服用を2~5年継続した場合, 副作用の発現やコンプライアス低下などさまざまな要因により服用継続率は約50%~80%だったと報告されている3, 4). コンプライアンスの低下は治療効果を低下させる原因の1つであり, 長期間にわたってコンプライアンスを維持することは大変重要である5). コンプライアンス低下の要因として, 「医療提供者から患者への情報提供不足」, 「患者自身の疾患に対する認識の低さ」, 「処方薬の種類(数)および服用回数の増加」, 「処方薬の用法, 薬効などへの理解不足」, 「薬剤による副作用の経験」, 「副作用に対する不安感」などが報告されている6, 7). |
---|---|
ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.35.542 |