岡山大学病院泌尿器科におけるがん薬物療法副作用対策マニュアルの有用性
「緒言」がんによる死亡者数は, 年間30万人, 総死亡の約3割を占め, 2020年にはがんによる死亡者数は, 45万人~50万人に達すると推計されている1). がんの治療には, 外科的治療, 放射線療法, 抗がん剤による薬物療法などがあり, なかでも薬物療法に関しては, 新しい有効な抗がん剤が次々と登場してきており, その役割はますます重要になってきている2). がん薬物療法は治癒, 延命, 症状緩和などを目的として行われるが, 重篤な副作用の発現頻度が高く, 場合によっては治療関連死をも引き起こす2)可能性がある. そのため, 抗がん剤による副作用をできるだけ軽減しかつ患者のQOLを十分に考...
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Veröffentlicht in: | 医療薬学 2008, Vol.34(10), pp.962-971 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」がんによる死亡者数は, 年間30万人, 総死亡の約3割を占め, 2020年にはがんによる死亡者数は, 45万人~50万人に達すると推計されている1). がんの治療には, 外科的治療, 放射線療法, 抗がん剤による薬物療法などがあり, なかでも薬物療法に関しては, 新しい有効な抗がん剤が次々と登場してきており, その役割はますます重要になってきている2). がん薬物療法は治癒, 延命, 症状緩和などを目的として行われるが, 重篤な副作用の発現頻度が高く, 場合によっては治療関連死をも引き起こす2)可能性がある. そのため, 抗がん剤による副作用をできるだけ軽減しかつ患者のQOLを十分に考慮した化学療法が強く望まれている3). 患者のQOL向上には, 副作用の予防と速やかな対処が必要となるが, そのためには起こり得る副作用をできるだけ把握し, かつ副作用が生じた場合に対する医療機関側の体制作りが欠かせない. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.34.962 |