外来化学療法mFOLFOX6における患者待ち時間短縮に向けた取り組み

「緒言」近年わが国における大腸がん罹患率は, 著しい増加傾向を示している1). そのため大腸がん化学療法は, 治療上重要な位置を占めており, 2005年7月に大腸癌研究会より「大腸癌治療ガイドライン」が発表され, それ以後, 外来療法で施行可能なレジメンが増え, 治療の画一化が計られてきている2). 化学療法が外来診療で行われるようになってきた背景には, 医療費抑制の流れを受けたdiagnosis procedure combination(DPC)導入や, 在院日数の短縮化による入院治療費の削減政策の要素が大きいが, 最も重要なことは患者のQuality of life(QOL)が治療効果と...

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Veröffentlicht in:医療薬学 2008, Vol.34 (5), p.448-454
Hauptverfasser: 大橋佳代子a, 片山歳也, 加藤満紀, 荒木優, 安田玲子, 伊藤亜沙子, 水谷有希, 小島さおり, 野々部崇哉, 稲葉光俊, 藤岡満, 大井一弥b
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年わが国における大腸がん罹患率は, 著しい増加傾向を示している1). そのため大腸がん化学療法は, 治療上重要な位置を占めており, 2005年7月に大腸癌研究会より「大腸癌治療ガイドライン」が発表され, それ以後, 外来療法で施行可能なレジメンが増え, 治療の画一化が計られてきている2). 化学療法が外来診療で行われるようになってきた背景には, 医療費抑制の流れを受けたdiagnosis procedure combination(DPC)導入や, 在院日数の短縮化による入院治療費の削減政策の要素が大きいが, 最も重要なことは患者のQuality of life(QOL)が治療効果と医療安全の面で担保されることである3). しかしながら, 外来時における診療の待ち時間や, 化学療法施行時には, 採血や抗がん剤調製のための長い待ち時間により, がんという特有の病態に加えて精神的苦痛が加わる.
ISSN:1346-342X