C 型慢性肝炎に対するペグインターフェロン/リバビリン併用療法の効果と脂質要因との関係

「緒言」 C型肝炎ウイルス(HCV)感染は慢性肝疾患発症の主要因の一つで, 感染者は世界で約1億4000万人, わが国では, 約180万人に達すると推測されている1). 一般的にHCV感染者の65~80%は慢性肝炎に進行し, 20~50%は肝硬変, 5%は肝細胞がんに至るといわれている1). 現在, 肝がんによる死亡例は, 年間に3万件を超えるが, その約80%がC型肝炎ウイルスによるものとされる2, 3). 治療法としては, 肝硬変や肝がんへの進行を止めるために, インターフェロン(IFN)によるウイルスの駆除が行われる. 1992年にC型慢性肝炎に対する治療薬としてIFNが使用開始後15年...

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Veröffentlicht in:医療薬学 2008, Vol.34(4), pp.355-360
Hauptverfasser: 原田, 慎一, 名和, 文花, 濱邊, 和歌子, 金, 星希, 秋元, 庸子, 志方, 真央, 木村, 訓世, 井澤, 聡子, 大谷, 綾, 笹瀬, 典子, 大山, 紘一郎, 本嶋, 眞得, 平井, みどり, 廣岡, 輝子, 鍋島, 静, 田中, 一彦, 金, 啓二, 金, 守良, 徳山, 尚吾
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 C型肝炎ウイルス(HCV)感染は慢性肝疾患発症の主要因の一つで, 感染者は世界で約1億4000万人, わが国では, 約180万人に達すると推測されている1). 一般的にHCV感染者の65~80%は慢性肝炎に進行し, 20~50%は肝硬変, 5%は肝細胞がんに至るといわれている1). 現在, 肝がんによる死亡例は, 年間に3万件を超えるが, その約80%がC型肝炎ウイルスによるものとされる2, 3). 治療法としては, 肝硬変や肝がんへの進行を止めるために, インターフェロン(IFN)によるウイルスの駆除が行われる. 1992年にC型慢性肝炎に対する治療薬としてIFNが使用開始後15年以上が経過し, その間, リバビリン併用療法, ペグインターフェロン(PEG-IFN), 一部の製剤の自己注射承認, 投与期間の制限の撤廃などの変遷を辿ってきた4). C型肝炎ウイルスは, 血清型(セロタイプ)によって1および2型に大別され, さらに遺伝子型(ジェノタイプ)によって1型は1a, 1b, 2型は2a, 2bに分類される.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.34.355