OTC 薬の必要性を選別するための薬剤師のコミュニケーションの分析
「緒言」[OTC薬への薬剤師の関わり] わが国では, 2005年に高齢者の割合が総人口の21.0%1)となり, 生活習慣病等の予防・治療に対する国民一人当たりの医療費負担額は増加の一途をたどっている. そのため, 国民の健康・医療に対する関心は高まりつつあり, 自ら健康を管理するセルフメディケーション2)の重要性が改めて認識されてきている. セルフメディケーションにおいては, 健康維持, 軽疾患に対する予防・治療に対して処方せんなしで薬局で求めることができる一般用医薬品(over the counter drugs:以下, OTC薬と略す)が利用される. OTC薬は国民が容易に購入し, 使用す...
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Veröffentlicht in: | 医療薬学 2007, Vol.33(8), pp.693-701 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」[OTC薬への薬剤師の関わり] わが国では, 2005年に高齢者の割合が総人口の21.0%1)となり, 生活習慣病等の予防・治療に対する国民一人当たりの医療費負担額は増加の一途をたどっている. そのため, 国民の健康・医療に対する関心は高まりつつあり, 自ら健康を管理するセルフメディケーション2)の重要性が改めて認識されてきている. セルフメディケーションにおいては, 健康維持, 軽疾患に対する予防・治療に対して処方せんなしで薬局で求めることができる一般用医薬品(over the counter drugs:以下, OTC薬と略す)が利用される. OTC薬は国民が容易に購入し, 使用することができるが, 副作用や相互作用等の有害作用, また使用者の誤用等の不適正な使用による健康被害の危険性もある. 一般用医薬品製造販売業者が厚生労働省に報告した健康被害報告3)のうち, 皮膚粘膜眼症候群(SJS:Stevens-Johnson syndrome), および中毒性表皮壊死症(TEN:toxic epidermal necrolysis)に関する副作用報告は, 2003年10月27日から2005年9月30日までに61件あり, 推定原因医薬品は総合感言剤, 解熱鎮痛剤等であった. OTC薬の有効性・安全性を確保した利用を推進するために, 薬剤師は医療用医薬品と同様に, OTC薬の選別に際し, 薬剤師の責任として患者に介入する必要がある. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.33.693 |