放射線化学療法同時併用療法の副作用モニタリングを目的としたワークシートの作成と評価
[緒言] 放射線療法適応の進行子宮頸がんにおいて, 欧米でプラチナ製剤を併用した放射線化学療法同時併用療法(CCR:Concurrent Chemoradiation)に関する5つの大規模無作為化比較試験が行われた結果, 放射線の単独療法と比較して, 子宮頸がんの死亡リスクを30~50%低下させることが判明した1-5). この結果を踏まえ, 1999年に米国国立がん研究所は, 放射線療法を要する子宮頸がん患者に対し, CCRを標準的療法として推奨すると勧告し6), 近年では日本においてもCCRが試みられている7,8). CCRは, 放射線療法と抗がん剤の相乗効果, 主療法である放射線照射の早期...
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Veröffentlicht in: | 医療薬学 2007, Vol.33(2), pp.159-165 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [緒言] 放射線療法適応の進行子宮頸がんにおいて, 欧米でプラチナ製剤を併用した放射線化学療法同時併用療法(CCR:Concurrent Chemoradiation)に関する5つの大規模無作為化比較試験が行われた結果, 放射線の単独療法と比較して, 子宮頸がんの死亡リスクを30~50%低下させることが判明した1-5). この結果を踏まえ, 1999年に米国国立がん研究所は, 放射線療法を要する子宮頸がん患者に対し, CCRを標準的療法として推奨すると勧告し6), 近年では日本においてもCCRが試みられている7,8). CCRは, 放射線療法と抗がん剤の相乗効果, 主療法である放射線照射の早期開始, 交叉耐性の予防, 原発巣と遠隔病変の同時治療などの利点がある9). 一方で, 放射線療法単独に比して, 好中球減少や下痢の重症化等の副作用の増加も懸念される10-12). このため, がん治療に関わる薬剤管理指導業務は化学療法の副作用を含む有害事象モニタリングや服薬指導にとどまらず, 集学的な観点から関与する必要がある13). しかし, CCRの放射線療法は放射線科で行われる一方, 化学療法や照射期間中の副作用対策は主として婦人科病棟で行われることから, 化学療法に加えて放射線療法の副作用対策を薬剤管理指導の中で行うことは容易ではない. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.33.159 |