有効かつ安全ながん化学療法の遂行を目指したがん化学療法業務支援システムの開発

「緒言」近年, 医薬品が関連した医療事故が相次いでおり, その発生防止対策の構築が急務である. 現在, それら対策の一つとして, がん化学療法においては, 事前に診療科からプロトコールを入手して処方鑑査が行われている. この際, 薬剤師が患者の投薬歴および抗がん剤の薬剤情報等を完全に把握しておくことが困難であるため, コンピュータを利用したチェック機構の構築に関する報告も散見される1-4). 一方, オーダリングシステムを用い, 適応病名を含めて鑑査した場合, 全処方の約80%に何らかの問題点が発見されたとする報告もある5). また, 外来化学療法加算の新設以来, 同療法を受ける患者に対するマ...

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Veröffentlicht in:医療薬学 2006/09/10, Vol.32(9), pp.923-930
Hauptverfasser: 北田, 徳昭, 辻, 隆志, 吉岡, 睦展, 黒田, 和夫, 山崎, 元, 渡, 雅克
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年, 医薬品が関連した医療事故が相次いでおり, その発生防止対策の構築が急務である. 現在, それら対策の一つとして, がん化学療法においては, 事前に診療科からプロトコールを入手して処方鑑査が行われている. この際, 薬剤師が患者の投薬歴および抗がん剤の薬剤情報等を完全に把握しておくことが困難であるため, コンピュータを利用したチェック機構の構築に関する報告も散見される1-4). 一方, オーダリングシステムを用い, 適応病名を含めて鑑査した場合, 全処方の約80%に何らかの問題点が発見されたとする報告もある5). また, 外来化学療法加算の新設以来, 同療法を受ける患者に対するマネジメント等のがん化学療法関連業務が拡大しつつあり, これらの状況を踏まえたチェックシステムの構築が望まれる. しかしながら, 従来の多くのシステムはプロトコールチェックに留まっており, 関連業務の円滑な施行まで目指した報告はほとんどみられない. 今回, がん化学療法におけるチェック機能の充実, 治療への貢献および調製業務の標準化を目指したがん化学療法業務支援システム(システム)を開発したので報告する.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.32.923