塩酸アロチノロール製剤の品質評価: 先発医薬品と後発医薬品の比較

「緒言」近年, 医療費抑制を最大の焦点とする医療保険制度の改革が進められている. このような中で, 先発医薬品(以下, 先発品と略す)と同等の品質を有していながら, 安価である後発医薬品(以下, 後発品と略す)の利用に寄せられる期待は大きく, 平成14年度の診療報酬改定においては, 後発品使用に対するインセンティブ加算が認められ, また特定機能病院においては診療報酬包括化(DPC:Diagnosis Procedure Combination)が導入され, 後発品の使用が増加している. このような環境変化の一方では, 後発品の品質に疑問を投げかける報告が多数なされている1-6). したがって,...

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Veröffentlicht in:医療薬学 2006/09/10, Vol.32(9), pp.898-905
Hauptverfasser: 山崎, 啓之, 古屋, 弓子, 竹元, 瑞絵, 瀬戸口, 奈央, 日高, 宗明, 岩切, 智美, 奥村, 学, 児玉, 裕文, 有森, 和彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年, 医療費抑制を最大の焦点とする医療保険制度の改革が進められている. このような中で, 先発医薬品(以下, 先発品と略す)と同等の品質を有していながら, 安価である後発医薬品(以下, 後発品と略す)の利用に寄せられる期待は大きく, 平成14年度の診療報酬改定においては, 後発品使用に対するインセンティブ加算が認められ, また特定機能病院においては診療報酬包括化(DPC:Diagnosis Procedure Combination)が導入され, 後発品の使用が増加している. このような環境変化の一方では, 後発品の品質に疑問を投げかける報告が多数なされている1-6). したがって, 各医療機関は品質評価を行った上で後発品を使用すべきである. 厚生労働省は, 平成9年の「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドラインFにより後発品の承認における必須要件を通知した. 一方, 本ガイドラインが通知される以前に製造承認を受けた後発品については, 溶出試験による品質再評価8}を開始した. 品質再評価においては, 先発品標準製剤との溶出挙動の同等性と公的溶出試験(案)への適合性を判定した結果に基づき溶出性に係る品質が適当であるかを判定する9).
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.32.898