酵素免疫測定法による食物・生薬中のフラノクマリン類含量のスクリーニング
「緒言」1993年のソリブジン事件以来, 医薬品と医薬品の相互作用が注目され, 同時に医薬品と食物との相互作用についても注目されるようになってきた. 中でも, グレープフルーッジュース(GFJ)と薬物に関する相互作用については広く知られており, Ca拮抗薬, 免疫抑制薬, 抗高脂血症用薬などの多くの薬物において相互作用が認められている1-5). この相互作用は主として小腸にある薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)3A4がダウンレギュレーションを受けるために起こる薬物代謝阻害と6), 薬物によっては, 薬物排出トランスポーターによる排出過程も合わせて, GFJによる阻害を受けるためであると...
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Veröffentlicht in: | 医療薬学 2006/07/10, Vol.32(7), pp.693-699 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」1993年のソリブジン事件以来, 医薬品と医薬品の相互作用が注目され, 同時に医薬品と食物との相互作用についても注目されるようになってきた. 中でも, グレープフルーッジュース(GFJ)と薬物に関する相互作用については広く知られており, Ca拮抗薬, 免疫抑制薬, 抗高脂血症用薬などの多くの薬物において相互作用が認められている1-5). この相互作用は主として小腸にある薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)3A4がダウンレギュレーションを受けるために起こる薬物代謝阻害と6), 薬物によっては, 薬物排出トランスポーターによる排出過程も合わせて, GFJによる阻害を受けるためであると考えられている7). 現在, GFJ中からCYP3A4阻害活性を示す6種のフラノクマリン類(ベルガモチン, 6', 7'-ジヒドロキシベルガモチン(DHB), 6', 7'-エポキシベルガモチンおよびその2量体)が単離され, それらが相互作用の原因物質であろうと考えられている8-10). これらのフラノクマリン類は, GFJの近縁種であるザボンにも含有することが知られており, GFJと同様な薬物相互作用が確認されている11). さらに, フラノクマリン類の種々の誘導体が, GFJやザボンが属するミカン科以外のセリ科, クワ科, マメ科の植物からも単離されている12). |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.32.693 |