抗MRSA薬TDM解析システムにおけるパス導入と治療への影響: 院内全体としての適正使用への取り組み

「緒言」現在,MRSAの薬物治療において抗MRSA薬適正使用のための使用制限やTDM解析が行われているが,バンコマイシン(vancomycin;VCM)耐性腸球菌(vancomycin resistant enterococci;VRE)D,VCM低感受性黄色ブドウ球菌(vancomycin-intermediate Staphylococcus aureus;VISA)2,3)そしてBIVR(β-lactam antibiotics inducible VCM-resistant MRSA;BIVR)4)などの耐性菌発現に関する報告が相次いでいることから,院内感染対策においては徹底した使用管...

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Veröffentlicht in:医療薬学 2006/06/10, Vol.32(6), pp.541-547
Hauptverfasser: 鈴木, 仁志, 貴田岡, 節子, 阿部, 達也, 早川, 幸子, 木皿, 重樹, 大山, 美和子, 木村, 勝彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」現在,MRSAの薬物治療において抗MRSA薬適正使用のための使用制限やTDM解析が行われているが,バンコマイシン(vancomycin;VCM)耐性腸球菌(vancomycin resistant enterococci;VRE)D,VCM低感受性黄色ブドウ球菌(vancomycin-intermediate Staphylococcus aureus;VISA)2,3)そしてBIVR(β-lactam antibiotics inducible VCM-resistant MRSA;BIVR)4)などの耐性菌発現に関する報告が相次いでいることから,院内感染対策においては徹底した使用管理の強化が必要であると考えられる.このような現状への取り組みとして抗MRSA薬の適正使用には院内全体としての対応が必要であり,すべての医療スタッフが共通した認識を持ち,統一化されたシステムが要求される.しかし,各施設において薬剤適正使用のための報告書の提出やTDM解析などが行われているが,その組織・管理体制はまだ十分な状況とはいえない.当院薬剤部では2002年2月より,抗MRSA薬の適正使用を目的として院内感染対策委員会を介し,「抗MRSA薬使用報告書」(使用報告書)の作成および提出の義務化を行った.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.32.541