腫瘍外科病棟における持参薬チェックとその評価: 薬剤師による患者面談から内服指示簿までの照合を通して

近年,持参薬に関する医療事故等が問題となっている.2005年1月に日本病院薬剤師会から「入院時患者持参薬に関する薬剤師の対応について」が通達され,薬剤師が持参薬に関して患者の安全確保に関与することが強く望まれている.外科病棟における大部分の患者は手術目的で入院する.高血圧,糖尿病等の生活習慣病を患う患者が年々増加し,入院時にはさまざまな内服薬を服用している.服用している内服薬の中には,手術前に休薬を必要とする薬剤もある.薬剤師は入院時の患者の現病歴と服用薬について詳細に把握し,手術前には休薬を必要とする薬剤が休薬されているか確認する必要がある.これまでに京都大学医学部附属病院(以下,当院と略す...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療薬学 2006/05/10, Vol.32(5), pp.424-428
Hauptverfasser: 尾上, 雅英, 赤澤, 麻衣子, 寺田, 智祐, 若杉, 博子, 石津, 雅弘, 乾, 賢一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年,持参薬に関する医療事故等が問題となっている.2005年1月に日本病院薬剤師会から「入院時患者持参薬に関する薬剤師の対応について」が通達され,薬剤師が持参薬に関して患者の安全確保に関与することが強く望まれている.外科病棟における大部分の患者は手術目的で入院する.高血圧,糖尿病等の生活習慣病を患う患者が年々増加し,入院時にはさまざまな内服薬を服用している.服用している内服薬の中には,手術前に休薬を必要とする薬剤もある.薬剤師は入院時の患者の現病歴と服用薬について詳細に把握し,手術前には休薬を必要とする薬剤が休薬されているか確認する必要がある.これまでに京都大学医学部附属病院(以下,当院と略す)の腫瘍外科担当薬剤師は,腫瘍外科でよく使用されている抗がん剤のレジメンシートを作成し,それらを注射薬調剤時に活用することによって,医療事故防止に取り組んできた1).さらに,癌化学療法を受ける患者に対しては"抗がん剤お薬説明書"を渡してレジメンと副作用について説明し,副作用の早期発見に努めてきた2).
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.32.424