33ゲージのテーパー型注射針を懸濁インスリン製剤が通過したときのNPH結晶の形状とインスリンの血糖降下作用への影響について
インスリン療法は, さまざまなタイプのインスリン製剤の開発と, 使用性のよいペン型注入器, そして痛みを軽減させた注射針の開発により広く普及している. 注射針は細くて短い方が患者の痛みが少ないことから臨床において選択されるケースが多く1, 2), 針を細くする方向で開発が進んできた. しかし, 針を細くすると, 強度の低下や注入抵抗の増大, そしてインスリン流出時間の延長などが生じることから, これらの問題をどのように解決できるかが焦点になっていた. マイクロテーパー針「ナノパス(R)33」(テルモ(株):MT33G)は, 先端穿刺側が外径0.2mm, 内径0.1mmの33ゲージ(G), 末端...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 医療薬学 2005/11/10, Vol.31(11), pp.943-950 |
---|---|
Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | インスリン療法は, さまざまなタイプのインスリン製剤の開発と, 使用性のよいペン型注入器, そして痛みを軽減させた注射針の開発により広く普及している. 注射針は細くて短い方が患者の痛みが少ないことから臨床において選択されるケースが多く1, 2), 針を細くする方向で開発が進んできた. しかし, 針を細くすると, 強度の低下や注入抵抗の増大, そしてインスリン流出時間の延長などが生じることから, これらの問題をどのように解決できるかが焦点になっていた. マイクロテーパー針「ナノパス(R)33」(テルモ(株):MT33G)は, 先端穿刺側が外径0.2mm, 内径0.1mmの33ゲージ(G), 末端カートリッジ側が外径0.35mm, 内径0.25mmの28Gで, 先端から約2.75mm付近まで33Gのストレートで, そこから3.5mmまでが28Gのなだらかなテーパー構造を有している(図1). 流体力学の理論に基づいて開発され, 外径も内径もテーパー構造を有するMT33Gの基礎的試験では, 強度や注入抵抗, そしてインスリン流出時間などが従来の31Gの針と同等もしくはそれより好成績であり, 臨床での有用性が期待されている3). |
---|---|
ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.31.943 |