添付文書に見られるてんかん発作名称の不統一性: てんかん発作分類の推移からの考察

緒言 てんかん発作の分類は1981年以前には国際抗てんかん連盟(Intemational League Against Epilepsy:ILAE)による国際分類を初めとして多くの研究者によりさまざまな分類が提案され, 臨床症状の特徴から大発作(強直-間代発作), 小発作(欠神発作)などと呼ばれた発作型以外に種々の類型がさまざまな名称で用いられていた1). 1981年にILAEによって「てんかん発作の分類」が2), 1989年には「てんかんとてんかん症候群」の分類が採用され3), 今日まで使用されてきたが, いくつかの問題点(特に, 発作型とてんかん症候群を二分法で分類している点)が指摘され4...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療薬学 2005/01/10, Vol.31(1), pp.65-71
Hauptverfasser: 大槻, 千遥, 太田, 隆文, 砂金, 信義, 宇留野, 強
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:緒言 てんかん発作の分類は1981年以前には国際抗てんかん連盟(Intemational League Against Epilepsy:ILAE)による国際分類を初めとして多くの研究者によりさまざまな分類が提案され, 臨床症状の特徴から大発作(強直-間代発作), 小発作(欠神発作)などと呼ばれた発作型以外に種々の類型がさまざまな名称で用いられていた1). 1981年にILAEによって「てんかん発作の分類」が2), 1989年には「てんかんとてんかん症候群」の分類が採用され3), 今日まで使用されてきたが, いくつかの問題点(特に, 発作型とてんかん症候群を二分法で分類している点)が指摘され4), ILAEはこの分類の見直しの必要性を認めた5). ILAEは2001年に「てんかん発作とてんかんの診断大要(Diagnostic Scheme for People with Epileptic Seizures and with Epilepsy)」を提案し, 用語と概念の標準化に役立てることとした6). この中には最近提唱されている症候学的症状に基づく発作分類7-9)も一部用いられている.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.31.65