最近の臨床分離菌に対するAcrinolの抗菌力と光の影響
緒言 MRSAや多剤耐性緑膿菌(P. aeruginosa)による感染を生じた褥瘡や熱傷から, これらの耐性菌を除菌することは, 治療上の有用性のみならず, 院内感染源を排除する上で重要である1). MRSAやP. aeruginosa感染褥瘡や熱傷に対し抗生物質による治療がなされているが必ずしも満足できる効果は得られていない. また, povidone-iodineは広範囲な抗菌スペクトルと短時間における殺菌力を持つものの, これらの外皮感染巣に存在する浸出液や膿などの生体成分により殺菌力は著しく低下する2). 殺菌力の低下を補うために高濃度のpovidone-iodineを使用すると創部の...
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Veröffentlicht in: | 医療薬学 2004/02/10, Vol.30(2), pp.72-77 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 緒言 MRSAや多剤耐性緑膿菌(P. aeruginosa)による感染を生じた褥瘡や熱傷から, これらの耐性菌を除菌することは, 治療上の有用性のみならず, 院内感染源を排除する上で重要である1). MRSAやP. aeruginosa感染褥瘡や熱傷に対し抗生物質による治療がなされているが必ずしも満足できる効果は得られていない. また, povidone-iodineは広範囲な抗菌スペクトルと短時間における殺菌力を持つものの, これらの外皮感染巣に存在する浸出液や膿などの生体成分により殺菌力は著しく低下する2). 殺菌力の低下を補うために高濃度のpovidone-iodineを使用すると創部の肉芽形成が遅延すると考えられる. 一方, 色素剤の抗菌力は深達性であり, 浸出液や膿などの生体成分で減弱せず, 持続した抗菌力を持ち, さらに生体組織に刺激が少ないなどの特徴を有する3,4). 私どもは色素の特徴に着目し, MRSAあるいはP. aeruginosaの感染治療剤となりうる色素剤を探索することを目的に, 色素剤を単なる消毒剤としての観点からでなく, 感染治療剤としての抗菌力の検討を行ってきた5-12). |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.30.72 |