注射剤調剤支援システムの開発: 配合変化点検システムの構築

緒言 注射剤調剤は, 重要な薬剤師業務の一つである. その業務内容は注射剤の取り揃え業務から混合調製業務まで多様であるが, 近年はリスクマネジメントの観点から, 薬剤師による注射剤混合調製への要求が高まっている. 注射剤調剤の効率化と安全確保のため, 従来から注射剤処方オーダリングシステムと注射剤調剤支援システムを用いた医師入力支援ならびに薬剤師への処方監査および注射剤取り揃え業務支援が進められ, 実践での有用性が認められている1). しかし, 注射剤混合調製時に行われる配合変化などの点検は, 薬剤師の経験および添付文書, 文献, 成書などの調査に依存しているため, 業務の効率性が非常に悪くな...

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Veröffentlicht in:医療薬学 2003/10/10, Vol.29(5), pp.640-647
Hauptverfasser: 藤澤, 浩美, 入江, 俊彦, 山下, 典子, 野田, 幸恵, 合田, 昌子, 三島, 裕彦, 室, 親明, 濱口, 常男, 門林, 宗男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:緒言 注射剤調剤は, 重要な薬剤師業務の一つである. その業務内容は注射剤の取り揃え業務から混合調製業務まで多様であるが, 近年はリスクマネジメントの観点から, 薬剤師による注射剤混合調製への要求が高まっている. 注射剤調剤の効率化と安全確保のため, 従来から注射剤処方オーダリングシステムと注射剤調剤支援システムを用いた医師入力支援ならびに薬剤師への処方監査および注射剤取り揃え業務支援が進められ, 実践での有用性が認められている1). しかし, 注射剤混合調製時に行われる配合変化などの点検は, 薬剤師の経験および添付文書, 文献, 成書などの調査に依存しているため, 業務の効率性が非常に悪くなっている. そこで注射剤処方監査および混合調製を支援するシステム開発が, 業務の効率化と医療の安全確保に貢献できると考えられる. 注射剤混合調製業務においては, 粉末製剤の溶解方法や溶解液の選択, 配合時に外観変化や外観変化を伴わない力価(含量)低下を起こす配合変化情報, 配合順序の工夫による配合変化回避情報, 配合後の安定性, 各処方の電解質, アミノ酸, 糖質などの組成情報が必要である.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.29.640