外来抗凝固療法への薬剤師の参加: ワーファリン教室

目的 ワルファリンカリウム(以下, ワーファリンと略す)は, 個人によって服用量に大きな差があるのに加え, 食物や薬物との相互作用が多く, 適切な血液抗凝固作用を維持することが非常に難しい薬物である1,2). ワーファリンの作用が増強された場合は出血傾向を示し, 通常では問題とならない程度の出血が重篤なものとなってしまう3). 一方, ワーファリンを服用している患者は血液凝固能が亢進している状態にあり, ワーファリンの作用が減弱した場合には, 血栓症を引き起こす可能性がある. そのため, 患者がワーファリンによる出血, 血栓症などの有害事象を回避し, 効果的な治療を受けるためには, 医師, 薬...

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Veröffentlicht in:医療薬学 2003/10/10, Vol.29(5), pp.575-580
Hauptverfasser: 深瀬, 文昭, 山村, 恵子, 桜井, 恒久, 矢野, 亨治, 水野, 彰, 鳥本, 真由美, 松葉, 和久, 西田, 幹夫, 鍋島, 俊隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的 ワルファリンカリウム(以下, ワーファリンと略す)は, 個人によって服用量に大きな差があるのに加え, 食物や薬物との相互作用が多く, 適切な血液抗凝固作用を維持することが非常に難しい薬物である1,2). ワーファリンの作用が増強された場合は出血傾向を示し, 通常では問題とならない程度の出血が重篤なものとなってしまう3). 一方, ワーファリンを服用している患者は血液凝固能が亢進している状態にあり, ワーファリンの作用が減弱した場合には, 血栓症を引き起こす可能性がある. そのため, 患者がワーファリンによる出血, 血栓症などの有害事象を回避し, 効果的な治療を受けるためには, 医師, 薬剤師などの医療従事者が適正な情報提供を行うことにより, コンプライアンスの重要性, 食物-薬物相互作用, 薬物-薬物相互作用, 日常生活での注意点を理解してもらう必要がある. 欧米では, すでに薬剤師が抗凝固療法に積極的に参加しており, ワーファリンの適正使用において実績を上げている1,5).
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.29.575