アカルボースによる放屁増加の副作用モニタリング
緒言 欧米諸国に引き続き, わが国でも2000年に糖尿病療養指導士の制度が設立されたことに象徴されるように, 糖尿病療養指導の重要性はますます高くなっている. 現在, 糖尿病療養指導の一環である服薬指導は, 糖尿病患者が正しい薬物療法を継続するのに不可欠なものとなっている. わが国においては, アカルボースは1993年12月に発売が開始され, 現在糖尿病治療薬として広く使用されており, 臨床上の有効性は高く評価されている1-9). アカルボースの副作用としては, 放屁増加, 便秘等の消化器症状が高頻度で認められ6), 特に放屁増加は頻度が高く, 患者に精神的苦痛を与え薬物療法の継続に影響を及ぼ...
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Veröffentlicht in: | 医療薬学 2003/06/10, Vol.29(3), pp.375-378 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 緒言 欧米諸国に引き続き, わが国でも2000年に糖尿病療養指導士の制度が設立されたことに象徴されるように, 糖尿病療養指導の重要性はますます高くなっている. 現在, 糖尿病療養指導の一環である服薬指導は, 糖尿病患者が正しい薬物療法を継続するのに不可欠なものとなっている. わが国においては, アカルボースは1993年12月に発売が開始され, 現在糖尿病治療薬として広く使用されており, 臨床上の有効性は高く評価されている1-9). アカルボースの副作用としては, 放屁増加, 便秘等の消化器症状が高頻度で認められ6), 特に放屁増加は頻度が高く, 患者に精神的苦痛を与え薬物療法の継続に影響を及ぼす場合が多い. したがって, アカルボースによる放屁増加に関する詳細な情報を患者に提供することは, 服薬指導を行う上で非常に重要である. 実際, 服薬指導のなかで他者と接する際は, アカルボースを服用しないという患者がしばしば観察され, 成書10,11)に記載されたアカルボースによる放屁増加持続期間を伝えた場合, アカルボースの服用を止めてしまう患者も認められた. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.29.375 |