粉砕不可とされている錠剤・カプセル剤の調剤方法に関する検討
緒言 錠剤, カプセル剤の粉砕は, 患者が嚥下困難な場合や薬用量が規格単位に合わない場合などに必要であるが, それらの中には粉砕不可とされるものが数多く存在し, そのために処方監査や調剤において不都合を生じることがある. 粉砕不可とされる理由はさまざまあるが, 主なものとして粉砕による薬効の低下や服薬コンプライアンスの低下が挙げられる. 粉砕不可の医薬品が処方された際, 他の剤形や同効薬に変更されることが多いが, 患者の状態や年齢, 投与経路などによっては必ずしも代替薬への変更が適切でない場合もある. 「原則, 粉砕不可」とされる医薬品の調剤に際して, 代替医薬品がないためにやむを得ず粉砕しな...
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Veröffentlicht in: | 医療薬学 2003/04/10, Vol.29(2), pp.189-195 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 緒言 錠剤, カプセル剤の粉砕は, 患者が嚥下困難な場合や薬用量が規格単位に合わない場合などに必要であるが, それらの中には粉砕不可とされるものが数多く存在し, そのために処方監査や調剤において不都合を生じることがある. 粉砕不可とされる理由はさまざまあるが, 主なものとして粉砕による薬効の低下や服薬コンプライアンスの低下が挙げられる. 粉砕不可の医薬品が処方された際, 他の剤形や同効薬に変更されることが多いが, 患者の状態や年齢, 投与経路などによっては必ずしも代替薬への変更が適切でない場合もある. 「原則, 粉砕不可」とされる医薬品の調剤に際して, 代替医薬品がないためにやむを得ず粉砕しなければならない場合がしばしばある. その場合, 粉砕不可となる理由を十分に把握した上で錠剤, カプセル剤の粉砕可否を判断する必要がある. 粉砕不可とされている理由には, 1.薬効の低下, 2.服薬コンプライアンスの低下, 3.粉砕時における刺激性物質あるいは有害物質の吸入の危険性, 4.製剤学的工夫を凝らした特殊な剤形, の4つに大別することができる(Fig. 1). |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.29.189 |