アルギン酸ナトリウム液中のポラプレジンクの安定性についての検討
緒言 近年, 大量の抗癌剤および放射線療法を前処置とした造血幹細胞移植によって, 造血器悪性疾患の治療成績は著しい改善を認めており, 当院においてもその施行症例数は年々増加傾向にある. これらに使用される抗癌剤は, そのものの粘膜障害が強いという特性に加え, 使用量が通常の化学療法に比べ大量であることから重篤な口内炎を併発する場合が多い. 癌化学療法あるいは放射線療法後にみられる口内炎は, しばしば広範囲にびらん, 出血をきたすとともに, 激しい痛みを呈することが知られている1-3). さらに, 重篤な口内炎の場合は化学療法あるいは放射線療法の中止や治療計画の変更を余儀なくされるほか, 口内炎...
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Veröffentlicht in: | 医療薬学 2003/02/10, Vol.29(1), pp.56-61 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 緒言 近年, 大量の抗癌剤および放射線療法を前処置とした造血幹細胞移植によって, 造血器悪性疾患の治療成績は著しい改善を認めており, 当院においてもその施行症例数は年々増加傾向にある. これらに使用される抗癌剤は, そのものの粘膜障害が強いという特性に加え, 使用量が通常の化学療法に比べ大量であることから重篤な口内炎を併発する場合が多い. 癌化学療法あるいは放射線療法後にみられる口内炎は, しばしば広範囲にびらん, 出血をきたすとともに, 激しい痛みを呈することが知られている1-3). さらに, 重篤な口内炎の場合は化学療法あるいは放射線療法の中止や治療計画の変更を余儀なくされるほか, 口内炎そのものからの細菌感染の危険性も増大する. そのため, 口内炎を予防および治療することは患者の苦痛を軽減し, QOL(quality of life)を低下させないというだけでなく, 患者の治療方針全体に関わる問題と考えられる. 口内炎は抗癌剤投与により発生したフリーラジカルによる口腔粘膜の組織破壊が原因と考えられている4-6). |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.29.56 |