ベンズブロマロンの副作用報道に関する服用患者の反応: 薬歴からスクリーニングした聞きとり調査

「緒言」平成12年2月, ベンズブロマロンの副作用による劇症肝炎についての緊急安全性情報が出され, この副作用による死亡例が出たことは新聞やテレビでも報道された1). 以前よりこのような副作用報道がなされると, 不安を抱いた患者からの質問や反応が寄せられる. そこで, 今回の報道を受けて, ベンズブロマロンを服用している患者に即座に対応した. 薬歴からベンズブロマロン服用中の全患者をスクリーニングして服用期間および肝機能値のチェックを行い, 肝機能値が異常を示している患者については過去のデータと比較し, 医師にデータを提示して確認した. さらに患者に対する説明内容などを医師, 薬剤師間で話し合い, 統一した対応ができるようにした. 個々の患者に対しては服薬説明時に情報提供するとともに, この報道に関する患者自身の反応の聞きとり調査を行った. その結果を集計分析し, 今後こうした副作用報道がなされた場合の薬剤師としての対応を検討した. 「対象」当健康管理センタを受診しているベンズブロマロン服用中の全患者(58人)を対象とした. 年齢は3363歳(平均49.8歳), すべて男性である.