薬剤管理指導業務における質の維持・向上に向けて-オーディット (監査) 制の導入

「緒言」薬剤管理指導業務はここ数年で病院薬剤師の業務として定着してきており, 薬剤管理指導届出施設数は, 平成12年3月末日には60%に達している1). また, 平成11年, 12年と2回にわたって日本病院薬剤師会の薬剤管理指導業務完全実施推進大会が開催され2), さらなる実施率の向上を目指した各病院の取り組みが進んでいる. 岡山大学病院(当院)では平成6年3月より小児神経科から薬剤管理指導業務を開始し, 薬剤管理指導業務の完全実施が推進される中, 徐々に診療科数を増やし, 現在までに21診療科中10診療科において薬剤師18名が業務と兼任で実施している. このように薬剤管理指導業務の拡大を目指...

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Veröffentlicht in:医療薬学 2002/12/10, Vol.28(6), pp.599-604
Hauptverfasser: 小金, 一恵, 二神, 幸次郎, 岡崎, 昌利, 谷口, 律子, 荒木, 博陽, 五味田, 裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」薬剤管理指導業務はここ数年で病院薬剤師の業務として定着してきており, 薬剤管理指導届出施設数は, 平成12年3月末日には60%に達している1). また, 平成11年, 12年と2回にわたって日本病院薬剤師会の薬剤管理指導業務完全実施推進大会が開催され2), さらなる実施率の向上を目指した各病院の取り組みが進んでいる. 岡山大学病院(当院)では平成6年3月より小児神経科から薬剤管理指導業務を開始し, 薬剤管理指導業務の完全実施が推進される中, 徐々に診療科数を増やし, 現在までに21診療科中10診療科において薬剤師18名が業務と兼任で実施している. このように薬剤管理指導業務の拡大を目指す場合, 服薬指導業務における人員確保ができないかぎり, 1人当たりの指導件数を増やすことで対応せざるを得ない. また, 兼任で行う場合であれば, 時間的な制約の問題が解決されないかぎり, 服薬指導内容の質の低下を招くことが懸念される. 一般的に質の低下を防止する方法の一つとしてクリニカルパスの導入が挙げられ, この導入は医療経済効率だけでなく医療の標準化, 質の保証効果があると考えられていることから3), 現在薬剤師業務の一環として取り入れている施設も増えてきている.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.28.599