胸骨正中切開術後心臓リハビリテーションにおける胸骨閉鎖方法と胸骨バンド使用についての検討

「要約」目的:心臓外科術後胸骨バンドの使用について意見は様々であり, 心臓リハビリテーション(心リハ)時の使用方法も一貫した報告はない. 今回胸骨閉鎖方法と胸骨バンドの使用について検討した. 方法:当院で施行した心大血管手術患者40名を対象にした. 胸骨閉鎖はワイヤー閉鎖と胸骨ピン(ピン群)またはメッシュ型プレート(プレート群)を使用した. 術後心リハ時に胸骨バンドの有無で呼吸や痛み, 安心感や使用面で5項目5段階評価による質問票で評価した. 結果:術後創部や肺合併症は全例で認めなかった. ピン群31例, プレート群9例で, 胸骨バンドで呼吸のしやすさは2.73点, 痛み2.65点, 安心感2...

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Veröffentlicht in:東邦医学会雑誌 2020-03, Vol.67 (1), p.21-26
Hauptverfasser: 片柳智之, 川崎宗泰, 徳弘圭一, 長雄寛之, 萩野谷哲秀, 山口和人, 馬場達也, 原真範, 塩野則次, 渡邉善則
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要約」目的:心臓外科術後胸骨バンドの使用について意見は様々であり, 心臓リハビリテーション(心リハ)時の使用方法も一貫した報告はない. 今回胸骨閉鎖方法と胸骨バンドの使用について検討した. 方法:当院で施行した心大血管手術患者40名を対象にした. 胸骨閉鎖はワイヤー閉鎖と胸骨ピン(ピン群)またはメッシュ型プレート(プレート群)を使用した. 術後心リハ時に胸骨バンドの有無で呼吸や痛み, 安心感や使用面で5項目5段階評価による質問票で評価した. 結果:術後創部や肺合併症は全例で認めなかった. ピン群31例, プレート群9例で, 胸骨バンドで呼吸のしやすさは2.73点, 痛み2.65点, 安心感2.23点であった. 胸骨バンド希望は2.83点, 面倒と感じたのは2.55点であった. 心リハで胸骨バンドはなくても対応可能であった. 考察:胸骨ピンやメッシュ型プレートにより胸骨固定が安定し, 心リハは胸骨バンドを使用せず進めることができると考えられた.
ISSN:0040-8670