(III) 骨髄間葉系前駆細胞 (Fibrocyte) による新規血管新生メカニズムの解明
背景と目的: 受傷した皮膚では一過性の修復組織である肉芽組織が生じ, 炎症消退とともに瘢痕に置き換わる. この肉芽組織は線維芽細胞や血管内皮細胞から複雑に構成され, 両細胞の由来は解明されていない. 近年白血球マーカーを発現し細胞外基質を産生する骨髄由来間葉系前駆細胞(Fibrocyte)が同定され, 線維化における骨髄血球の直接的関与が in vitro で推定されているが, in vivo での Fibrocyte の機能は不明な点が多い. また一過性に生じる肉芽組織を構成する線維芽細胞や内皮細胞の相互関係や, 両細胞の発生母地における Fibrocyte の関与も不明である. 本研究では...
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Veröffentlicht in: | 東邦医学会雑誌 2018-03, Vol.65 (1), p.22-24 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 背景と目的: 受傷した皮膚では一過性の修復組織である肉芽組織が生じ, 炎症消退とともに瘢痕に置き換わる. この肉芽組織は線維芽細胞や血管内皮細胞から複雑に構成され, 両細胞の由来は解明されていない. 近年白血球マーカーを発現し細胞外基質を産生する骨髄由来間葉系前駆細胞(Fibrocyte)が同定され, 線維化における骨髄血球の直接的関与が in vitro で推定されているが, in vivo での Fibrocyte の機能は不明な点が多い. また一過性に生じる肉芽組織を構成する線維芽細胞や内皮細胞の相互関係や, 両細胞の発生母地における Fibrocyte の関与も不明である. 本研究では血管増殖刺激因子 Basic fibroblast growth factor (bFGF)による人為的な血管新生の促進過程で Fibrocyte の発現様式を解析し, 同細胞による血管新生への関与を検討し, 骨髄細胞による組織修復の直接的関与を実証することを目的とした. |
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ISSN: | 0040-8670 |