飲酒がC型肝硬変患者の肝血流に与える影響

「要約」「目的」: 飲酒がC型肝硬変(hepatitis C virus-related liver cirrhosis: CLC)の肝血流にどのような影響を与えるかperfusion parametric imaging(P-PI)を用いて明らかにする. 「対象と方法」: 対象は約2年の間で造影超音波検査(contrast-enhanced ultrasonography: CEUS)を施行したCLC 31例. 推奨量のSonazoid(R)(GE Healthcare, Oslo, Norway)を静注し, 右肋間走査から肝実質染影開始~門脈が描出されるまでを赤色, 門脈が描出された後を黄...

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Veröffentlicht in:東邦医学会雑誌 2016-06, Vol.63 (2), p.106-112
Hauptverfasser: 和久井紀貴, 荻野悠, 松井哲平, 小林康次郎, 松清靖, 丸山憲一, 住野泰清
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要約」「目的」: 飲酒がC型肝硬変(hepatitis C virus-related liver cirrhosis: CLC)の肝血流にどのような影響を与えるかperfusion parametric imaging(P-PI)を用いて明らかにする. 「対象と方法」: 対象は約2年の間で造影超音波検査(contrast-enhanced ultrasonography: CEUS)を施行したCLC 31例. 推奨量のSonazoid(R)(GE Healthcare, Oslo, Norway)を静注し, 右肋間走査から肝実質染影開始~門脈が描出されるまでを赤色, 門脈が描出された後を黄色に色分けするような設定でP-PIを作成した. 得られた画像から動脈化率(arterial ratio: AR)を算出. その後, 飲酒なし群のChild-Pugh(CP)分類別のARを多重比較した. またCP分類別に飲酒なし群とあり群のARを比較した. 「結果」: 全症例のCPはA: 4例, B: 22例, C: 5例であった. 飲酒なし群におけるCP分類別のARの中央値はA: 51.4%, B: 52.9%, C: 81.7%であり, BとCに有意差を認めた(p=0.0043). B症例の中でエタノール換算125g以上の飲酒あり群となし群のARを比較した結果, 有意な差を認めた(p=0.037). 「結論」: 飲酒, 特に大酒はCLCの肝血流に影響を与え, 動脈優位化の規定因子の1つになる可能性が示唆された.
ISSN:0040-8670