大学スポーツクラブ部員におけるモデルナ社製新型コロナウイルスワクチンの副反応と抗spike蛋白抗体価の関係
【目的】新型コロナウイルスワクチンの副反応の種類や重症度と,抗spike蛋白抗体(S抗体)価との関連を明らかにする. 【方法】モデルナ社製ワクチン接種を受けた大学のスポーツクラブ部員287人(男性244人,女性43人;年齢中央値20歳)を対象とし,第1回,第2回接種後に発生した発熱,だるさ,頭痛,寒気・ふるえ,筋肉痛,関節痛,接種部位の痛み,接種部位の腫れ,皮疹・かゆみ,のどの痛みの10項目の副反応をアンケート調査した.重症度は、発熱は4段階,発熱以外の副反応は5段階スコアで評価した.第2回接種後に採取した血清を用いて抗nucleocapsid 蛋白抗体(N抗体)とS抗体を測定した. 【結果】...
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Veröffentlicht in: | 天理医学紀要 2022/12/25, Vol.25(2), pp.90-97 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】新型コロナウイルスワクチンの副反応の種類や重症度と,抗spike蛋白抗体(S抗体)価との関連を明らかにする. 【方法】モデルナ社製ワクチン接種を受けた大学のスポーツクラブ部員287人(男性244人,女性43人;年齢中央値20歳)を対象とし,第1回,第2回接種後に発生した発熱,だるさ,頭痛,寒気・ふるえ,筋肉痛,関節痛,接種部位の痛み,接種部位の腫れ,皮疹・かゆみ,のどの痛みの10項目の副反応をアンケート調査した.重症度は、発熱は4段階,発熱以外の副反応は5段階スコアで評価した.第2回接種後に採取した血清を用いて抗nucleocapsid 蛋白抗体(N抗体)とS抗体を測定した. 【結果】第1回接種では,だるさ,筋肉痛,接種部の痛みが40%以上に認められた.第2回接種では,発熱,だるさ,頭痛,寒気・ふるえ,関節痛,接種部位の痛み,接種部の腫れが第1回接種と比較して有意に高頻度であった.副反応をN抗体陰性者(207人[72.1%])と陽性者(80人[27.9%])で比較すると,第1回接種で,発熱,だるさ,寒気・ふるえの頻度がN抗体陽性群で有意に高値を示した.N抗体陰性群のS抗体価の中央値(25%–75%)は3,970 U/mL (2,815–5,283 U/mL) であった.各副反応の重症度とS抗体価,発熱を除いた副反応スコアとS抗体価の間には明らかな関係は認めなかった. 【結論】副反応は,第2回接種でより高頻度に認められた.N抗体陽性者では,第1回接種後の副反応が高頻度であった.ワクチン接種後に獲得したS抗体価と,副反応の種類や重症度の間には関係を認めなかった. |
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ISSN: | 1344-1817 2187-2244 |
DOI: | 10.12936/tenrikiyo.25-020 |