4. 鉄板切断機に胸部を挟まれた労災事故で, フレイルチェストを確認した症例

【症例】[現場状況等] 平成22年11月17日10時47分119番通報受報. 大型の鉄板切断機の可動部分と機械本体との間に胸部を挟まれたもの. 傷病者は工場の床上に仰臥位で倒れており, 呼吸苦と左側胸部から腰部にかけての痛みを訴えていた. [初期観察] 意識:JCS-1・会話可能, 呼吸:浅く早い, 顔色:蒼白, 皮膚:冷感(+)・湿潤(-), 橈骨動脈触知不可, 頭部及び頸部に受傷箇所なし, 左側胸部にフレイルチェスト確認, 右胸郭の動揺なし, 腹部膨隆なし, 骨盤動揺なし, 四肢変形なし. [処置・判断] ショック状態と判断, ロードアンドゴー適応. 酸素吸入(10L/分, リザーバー付マ...

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Veröffentlicht in:山口医学 2012-05, Vol.61 (1/2), p.66-66
1. Verfasser: 山下貴史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【症例】[現場状況等] 平成22年11月17日10時47分119番通報受報. 大型の鉄板切断機の可動部分と機械本体との間に胸部を挟まれたもの. 傷病者は工場の床上に仰臥位で倒れており, 呼吸苦と左側胸部から腰部にかけての痛みを訴えていた. [初期観察] 意識:JCS-1・会話可能, 呼吸:浅く早い, 顔色:蒼白, 皮膚:冷感(+)・湿潤(-), 橈骨動脈触知不可, 頭部及び頸部に受傷箇所なし, 左側胸部にフレイルチェスト確認, 右胸郭の動揺なし, 腹部膨隆なし, 骨盤動揺なし, 四肢変形なし. [処置・判断] ショック状態と判断, ロードアンドゴー適応. 酸素吸入(10L/分, リザーバー付マスク), バックボード固定(観察結果と受傷状況及び傷病者の要望からネックカラーの装着は省略), 受傷部位に触れることで著しく呼吸状態が悪化するためフレイルチェストの固定は未実施. [傷病名] 左右血気胸, 脾臓破裂. [考察] 受傷部位に触れることで呼吸状態の悪化を招く状態であったが, 無理をしてもフレイルチェストの固定を実施するべきか?
ISSN:0513-1731