NO.6 t-SNAREであるSNAP29はGLUT4小胞のインスリン感受性コンパートメントを形成し維持する

【目的】 t-SNARE分子SNAP29を新規に同定し, インスリン作用における役割を検討した. 【方法】 SNAP29 KOマウスは胎生致死であるため, 脂肪細胞を用いてインスリン依存性糖輸送やGLUT4の小胞リサイクリングを検討した. 【結果】 SNAP29はt-Golgiからリサイクリングエンドゾーム領域に存在しGLUT4小胞と共局在した. 免疫沈降により小胞リサイクリングに重要なsyntaxin6やEHD1との結合を確認した. SNAP29をノックダウンした脂肪細胞では, GLUT4小胞の核周囲への集簇が障害され, インスリン刺激後の糖輸送が減弱した. SNAP29過剰発現細胞では,...

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Veröffentlicht in:山口医学 2011, Vol.60 (6), p.273-274
Hauptverfasser: 松井久未子, 江本政広, 福田尚文, 野見山隆太, 谷澤幸生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】 t-SNARE分子SNAP29を新規に同定し, インスリン作用における役割を検討した. 【方法】 SNAP29 KOマウスは胎生致死であるため, 脂肪細胞を用いてインスリン依存性糖輸送やGLUT4の小胞リサイクリングを検討した. 【結果】 SNAP29はt-Golgiからリサイクリングエンドゾーム領域に存在しGLUT4小胞と共局在した. 免疫沈降により小胞リサイクリングに重要なsyntaxin6やEHD1との結合を確認した. SNAP29をノックダウンした脂肪細胞では, GLUT4小胞の核周囲への集簇が障害され, インスリン刺激後の糖輸送が減弱した. SNAP29過剰発現細胞では, GLUT4が核周囲に過剰集簇し, インスリン依存性糖輸送も障害された. 【結論】 SNAP29はインスリン感受性GLUT4コンパートメントの形成を担う重要な分子であると考えられた.
ISSN:0513-1731